鴉の学校と廃れた花園2 (ページ41)

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『よお将治』
筒「わ！Aはん！」

病室に入ると、可愛い後輩が舌の回らない口で出迎えてくれた
体起こしてるしちゃんと回復してるみてえだ
ゴタゴタしてて1回も来れてなかったから安心した

『体調どうだ？』
筒「全然っふよ、口ん中きってまともに喋れねえっふ」
『そうか、まあゆっくり休めよ』
筒「鳳仙なんかにこんなにはれて、情けねえ」
『あのロン毛は特例だろ、どう見てもやりすぎだ』
筒「Aはん、巻き込んじまってほんとふいまへん」
『お前のせいじゃねえよ、あたしが勝手に割って入ったんだ』

今朝のメールと同じように謝罪を繰り返す将治
気にしなくたっていいってのに、律儀な野郎だ

筒「やっぱAはんは強いっふね」
『《は》ってなんだよ、お前も充分だろ』
筒「いや…、俺は…弱いっふ」

自信なさそうに俯いて弱音を吐く将治は、自信満々ないつもの姿とはかけ離れてる
負けたことかなり気にしてるみてぇだな

『お前は弱くなんかねえよ将治』
筒「でも…、俺はこんなザマなのに、Aはんピンピンひてんじゃないふか」
『お前はあいつに勝とうとした、あたしのは時間稼ぎ、戦い方が違うだろうが』

将治は漆原に立ち向かっていったけどあたしは防戦しただけ
目的が違えばそりゃ結果は変わる
それでもあたしはギリギリだった
将治が粘ってなきゃ今ごろ同じようにベッドの上だ

『お前はちゃんと強えんだから、1回負けたぐらいでへこたれてんじゃねえよ』
筒「…なんか、Aさんにほう言われたらほうな気がするっふね」
『だろ？次会った時ボコボコにしてやりゃいいんだ』
筒「でもヘンパイには怒られたんじゃないんふか？」

怒られたっつーか、呆れられたっつーか…
もはや諦めとかの境地だったよな…

『いや…まあ…、まあ……、それも気にしなくていい…』
筒「いやなんか…ほんとふいまへん…」

その後、今の鈴蘭と鳳仙の状況だったり近況だったり
特に取り上げることもない話を続ける
将治は鳳仙との戦争に参加できないことを心底悔しそうにしてた