鴉の学校と廃れた花園2 (ページ30)

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相変わらず落書きだらけのきったねえ校舎
通ってる生徒もおあつらえ向きだ

ああは言ったものの、自分で首突っ込んだこと
万が一でもみんなが巻き込まれちゃならねえ
着いていくと言って聞かねえ奴らをなだめて1人で来た

『よお勇次、男前が上がってんじゃねーか』
戸「嫌味かこら、お前はいつ見てもボロボロだな」
『おいおい、鳳仙相手だぞ、むしろ生きてるだけ褒めろよ』
辰「A…お前また連絡もなしに…しかも1人かよ」
『あ？メールしただろ』
辰「は？来てねえぞ」
『え？なんでだ、ちょっと待てよ…』

でもさすがに1人でノコノコ歩いてたら何が起きるかわかったもんじゃねえから一応連絡はしたつもりだった
携帯を確認すると未送信、間違って下書きにいれてた

『下書きにしてんな…』
辰「バカ、ちゃんと確認しろよ…」
戸「この物騒な時に…」
『まあまあ、何もなかったんだからいーじゃねえか』
辰「あってからじゃ遅えんだよ」

さすがにこれは時生の小言にすら言い返せない
キキカンリノウリョクがなんちゃらって言ってってけど要は馬鹿野郎って言いてえみたいだ
多摩雄が口うるせえのってもしかしてこいつの影響じゃねえのか？

戸「…筒本庇ったんだってな」
『庇えてねえよ、あいつどうなったんだ？重症だったろ』
戸「全治3ヶ月だとよ」
『マジかよ、まああのロン毛加減とか知らなそうだったしな』
戸「それでそのザマか」
『…お前喧嘩売ってんだろ』

ご自慢のサングラス粉々にしてやろうかこのガキ

『つか多摩雄は？あいつに来いって言われたんだ』
戸「芹沢なら呼び出しだ」
『呼び出し？気合い入ったやつがいんな、誰だよ』
辰「伊崎だ」

伊崎だと？
あの泥臭さとは正反対のスカした野郎が？珍しいなんてもんじゃねえな
でも理由は…話を聞いてりゃ大体わかる

『なるほどな…意外と熱いとこあんじゃねえかあいつ』
戸「あ？ただのバカだろ」
『んなこと言ってっから人望ねんだぞ勇次』
戸「テメェの方が喧嘩売ってんじゃねえか」
『やるか？お？』
辰「2人とも怪我してんだろうが、やるなバカ」