鴉の学校と廃れた花園2 (ページ27)

今日:47 hit、昨日:5 hit、合計:586 hit

26. ページ27

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜＊
ぶん殴ってやろうかと抗議したけどアスカの様子がおかしい
いつもみてえに言い返してこない
よく聞くと耳元でグズグズ鼻を鳴らしてる

明「し、死んじゃうかと、思った…」

まさかと思ったけどこいつ、泣いてんのか？

辰「あーあー、きったねえ顔」
芹「泣かすんじゃねえよA」
『あたしのせいか？』
辰「どう見てもそうだろ」
芹「俺らが泣かしたようにみえんのか」

いや全く
完全にあたしのせいだ

『おいアスカ…』
明「大馬鹿野郎！やるだけやって意識飛ばすなんて何考えてんの！あんなやつに突っ込んで！怪我治んなかったらどうする気！』

抱きついたまま耳元でデカい声出されてなおさら体に響く
しまいにゃ普通に泣き出すし肩は濡れるし最悪だ

芹「おら、説教の時間だぞ」
『勘弁してくれよ…』
辰「今回ばかりは庇いきれねえな」
『頼むぜ時生、どうにかしてくれ』

怒られんのには慣れたけど泣かれるとどうも弱い
特にアスカには

『悪かったって、もうしねえから』
明「当たり前でしょ、次やったらあたしがぶっ殺す」
『おっかねえんだよお前』

背中を撫でてなだめるけど一向に離れない
ガキか

『とりあえず離れろ、痛えんだよ』
明「嫌だ」
『嫌だって…わがまま言うんじゃねえ』

無理矢理ひっぺがそうとすると余計力入れてきやがるから体がミシミシ言う
こいつ自分で手当しといてあたしの怪我の具合わかってねえのか

待てよ、怪我見たってことは服の下見られたってことだよな？
だって体包帯巻かれてたし、え、ちょっと待ってくれ

『なあ…こいつあたしの服脱がしてたか？』
芹「じゃねえと傷診れねえだろ、何言ってんだ」
辰「悪いA、ジャージの下だけ見た」

この下はタンクトップ1枚
さすがに下着までは見てねえみたいだけどそれはさほど重要じゃねえ
それより見られたくねえもんがあるからジャージなんだ

辰「まあ…、お前と多摩雄が仲良さそうで安心したよ」
『マジで勘弁してくれ…』

時生が気まずそうにニヤニヤしてる
テメェはもうちょっと動揺しろ多摩雄、何「は？」みたいな顔してんだぶっ飛ばすぞ

最悪だ、もうちょっと殴られて病院担ぎ込まれときゃよかった
アスカの前じゃ口が裂けても言えねえけどその方がよっぽどマシだ