鴉の学校と廃れた花園2 (ページ22)

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『…よく我慢したな、偉いぞ…アスカ』
明「無視したら怒る癖に」
『ハハッ、よく分かってんじゃねえか…』
明「笑い事じゃねえよ！」

あー、こりゃ相当怒ってんな
そりゃそうか

アスカの肩を借りてやっとこさ立ち上がる
ほんとはもうこのまま寝転んでたいけど救急車もきたし、将治の容体も気になる

言うて聞くまでもねえか、目の前でタンカに乗せられて運ばれて行った
意識は戻ってなさそうだったな

《宇野さん…！早く、乗ってください！》
『お前らも重症だろ、先行けよ』
《あんたはどうすんすか！》
『いーよあたしは、歩いて帰る』
《でもそんな体で…》
『うるせえぞ、とっとと乗れ』

将治のツレらしきやつが気遣ってくれるけどこいつらの方が優先だ、戦争になるのは目に見えてんだから戦力は置いとかねえと
ごねる知らねえ奴らを救急車に無理やり乗せて見送ると、何事もなかったように静かになった
聞こえるとすりゃ電車の音だけ

『さて…帰るか…送ってくれよアスカ』
明「あんたが迎えに来たってのに」
『厳しいこと言うなよ…』
明「自業自得でしょうが」
『お前が、診てくれよ…ドクター』
明「バカを治す薬はないよ」

手厳しい冗談に笑うしかねえ
あー、もはやどこが痛えとかもわかんねえな

『時生は…？』
明「連絡ついた、芹沢も一緒みたいよ」

この状態で新手が来たら厄介だし、そーゆー時に1番頼りになるのは多摩雄だ
でも今は会いたくねえなあ、絶対説教される

『大人しく叱られるかぁ…』
明「当たり前よ、バカにも程がある」
『バカバカ言い過ぎだぞ…お前…』
明「何よ、ほんとのことでしょ』
『悪かったって…』

頭じゃわかってても体が動くんだからしゃあねえだろ
そう言い返す気力なんか残ってねえけど