鴉の学校と廃れた花園2 (ページ20)

今日:16 hit、昨日:50 hit、合計:605 hit

19. ページ20

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜＊
明「A、お願い、行っちゃだめ」
『時夫に連絡つけろ、うまくいきゃ多摩雄と一緒にいるだろ』

でもここで怯んで、可愛い後輩を見殺しにして、もしものことがあってみろ
そんなもんクソ喰らえだ

『それから』
明「話聞けよ！」
『絶対出てくんじゃねーぞ』

縋る手を引き離して将治目掛けて走った
言うこと聞かねえやつでごめんな、アスカ

『おらロン毛ぇ！！！』

ビビってることがバレないようになるべくでかい声で叫びながら飛び蹴りで割って入る
ちなみにこれは多摩雄直伝
うまく間に入れたようで、将治とロン毛の距離を取らせることができた

『限度って言葉知らねえの？あたしの後輩殺す気か』
熊「フジジョの宇野じゃねえか」
『なんだよ、誰かと思ったらお前か熊切、女遊びはもういいのか？』
熊「うるせえぞ、テメェ首突っ込む気か？」
『いーや、こりゃあたしの個人的な情だ、フジジョは関係ねえ』
熊「だとしても女の出る幕じゃねーぞ」
『誰に口きいてんだ、次おんなじ事言ってみろ、ぶっ殺すぞ』

熊切は同じ3年だから顔見知り
対してこのロン毛は名前も知らねえ二度目まして
ご挨拶の間も何も言わずにじっと見て来るから気味が悪い
普段ならこんなバケモン触らぬ神になんとやらだ
いちいち突っかかってたら命がいくつあっても足りねぇ

『おめーこないだの雨傘やろーだな』
漆「鳳仙高校2年の、漆原凌と言います」
『将治と同い年か、愛嬌のねえやつだ』
漆「…フジジョの宇野…芹沢さんの…？」
『だったらなんだよ、つかテメェも止めろ熊切』
熊「こいつは鳴海の言うことしか聞かねんだよ」
『じゃあ鳴海呼んでこい、こんなバカ放し飼いにしてんじゃねえ』

止めに入って大人しく帰ってくれりゃ儲けもんだと思ってたが、このロン毛全然まだやる気じゃねえか
早まったなこりゃ

熊「鳴海は他の用事で忙しんだよ」
『んなもん知ったこっちゃねえ』

鳥肌がたつ
あたしはこいつに勝てない、やる前からわかってた
でも時間稼ぎぐらいならできるしやるしかねえ
ついでに自分がどこまでもつか若干興味もある

熊「忠告はしたぞ」
『うるせえ死ね』

心臓がバクバクして頭に血が昇ってるから自分が興奮してるのがわかる

『かかってこいクソガキ、先輩が胸貸してやるよ』