鴉の学校と廃れた花園2 (ページ12)

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一悶着に遭遇してから数日経ったが今んとこまだ問題は起きてない
めんどくせえことと言や多摩雄が過保護になったことぐらいで、常に携帯に連絡が入る
まあ表示される名前は時夫か勇次なんだけどな
そんなに心配しなくても面倒起こしたりしねえよ

今日もいらねえつってんのに迎えに行くと言って聞かない
しまいにゃ電話までかけてくる始末だ

『もしもし』
辰【おう、A、まだ学校か？】
『どーしたよ時夫』
辰【いや、俺じゃなくて多摩雄がな…】
『もーあいつしつけんだよ、迎えなんかいらねぇって言っとけ』
辰【それがよぉ…もう来ちまったんだよな】
『は？』
辰【窓、校門の方、見えるか？】

言われた通り窓に駆け寄って校門を見ると見慣れた制服姿が2人
1人がこっちに向かって手を振ってる

『ふざけんなよ…』

学校にまで来るんじゃねえ

温「Aー、どうしたー？」
『悪ぃ、急用』

バタバタと荷物を拾い集めて騒ぎになる前に2人の元へと走る
生徒が騒ぎ出したらたまったもんじゃねえ

『おま、お前らよお…いらねつってんだろ…』

肺がゼエゼエ言って苦しい
タバコやめるか？いやそれは無しだ、走らせるこいつらが悪い

辰「まあまあ、1人になるより俺らといた方が安心だろ？」
『いや…、むしろ逆効果だと思うぜ』
芹「ゴチャゴチャ言ってんじゃねえよ、帰んぞ」
『あ？帰るって…』

こいつまさかマジで迎えに来ただけ？
用があんのか誘いに来たのかと思ったのに

『あー、多摩雄？お前何言ってんだ？』
芹「お前…ついに日本語までわかんなくなったのか」
『ぶっ飛ばすぞ、そーゆー意味じゃねえ』
芹「目離したらなにすっかわかんねえだろ」
『その話はこないだしただろ！ガキかあたしは！』

冗談じゃねえ、藤ケ丘の頭とあろうもんが毎日男に送り迎えされるとか
お笑いじゃねえか、絶対嫌だ