Re:10 ページ13
皆が部屋に戻っていく中、
Aは外の空気を吸おうと、一人ベランダに出て月を眺めている。
そんな少し呆然としているAを見つけ、一色は問いかける。
一色「Aちゃん、大丈夫かい？」
『一色先輩．．？』
そこにはいつもの笑みではなく、真剣な表情の一色が立っていた。
一色「Aちゃんは今、心から喜べているかい？極星寮に帰ってこられてよかった？」
『それは、もちろん嬉しいです、みんなとまた一緒に料理ができるし、今までみたいにこうやって騒いで．．』
一色「司瑛士がいなくても？」
『．．．え？』
質問の意味が分からないと首をかしげるA。
すると突然、一色はAを抱き締める。
『い、一色先輩？』
一色「僕は君が好きだよ」
『え？あ、あの、ありがとうございます。
後輩として．．
ってこと、ですよね？』
恥ずかしいのか戸惑い下を向くAに、一色は彼女の顎をつかみクイッと上を向かせる。
一色「分かるよね？」
そう言うと今度は徐々に顔を近づけてくる一色。
だがそれは、互いの唇が重なる寸前でピタリと止まり、彼はクスッと微笑んで再び自分の腕の中に抱き締めた。
一色「ごめんね、ビックリしたかな？」
何が起こったのか理解が追い付かず、顔を真っ赤にしながら首を縦にふるA。
『びっくり、しましたっ』
動揺しているAに、一色は優しく言葉をかける。
一色「君はもう自由なんだよ。だから、自分の心に正直になればいいんだ。」
『自分の心？』
一色「そう。誰かのためではなく、自分がどうしたいのか。
それが君の幸せであり、みんなの幸せにも繋がっていくんだ。
分かったかい？」
Aは理解した。
彼は迷っている自分を後押しするために、わざとこんなことをしてくれたのだと。
『あの、一色先輩！わたし！』
一色「行ってらっしゃい、遅い時間だから気をつけるんだよ？」
『はいっ！』
寮を飛びだしていくAを見つめる一色。
そこにふと声がかかる。
峻「一色先輩」
声の主である伊武崎は一色の隣までくると、だんだんと小さくなっていくAの背中を共に見つめる。
峻「手のかかるやつですよね、ほんと」
一色「はは、そうだね。」
峻「．．つらいっすね、お互い」
一色「．．そうだね。」
それぞれの思いは交錯する。
月だけが、すべてを見守っていた＿＿
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篠。(プロフ) - マカロンちゃんさん» マカロンちゃん様！いつもコメントくださりありがとうございます(o≧▽≦)ﾉすごく嬉しいですっ短編もやりたい放題頑張っていきますねー♪ (2018年4月14日 20時) (
レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
マカロンちゃん - 本編完結おめでとうございます(o^∀^o)短編も楽しみです♪ (2018年4月14日 20時) (レス) id: 9b4022f271 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - 彩香さん» コメントありがとうございます！なんとも嬉しいお言葉(〃´ω`〃)これからも頑張って参りますので、よろしくお願いします！ (2018年4月6日 14時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - 続編おめでとうございます！更新されるのを、いつも楽しみに待っています！！体に気をつけてこれからも頑張ってください！ (2018年4月6日 11時) (レス) id: 0e4dfaa4fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠 | 作成日時：2018年4月4日 10時
