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「で、あのー…俺なんかにわざわざ用事って何の話っすか？
それに、ウチの親父と結構仲良しだったんすね？」
「君の父が元第二席であった事は…？」
「はい、知ってるっす」
「ならばいずれ城一郎や他の者から語られよう…
今は…あの二人だ」
「…あの二人？」
創真は仙左衛門と共に外に出ると、先程の話の続きをしていた。
「君から見てえりなはどんな料理人かな？」
すると突如、えりなの話題をふられた創真は、思ったことを正直に答えた。
「いやぁ…どんなって、味にすげーうるさくて、なんかこー…いつもピリピリしてる感じっすよねぇ」
「…えりなは、よく笑う子だった。
君たちが城一郎に連れられて、初めて薙切の屋敷に来た頃までは……」
そして仙左衛門は語り始めた。
えりなと、彼女の父親である薊との間に起きた、ある出来事を…
「えりな、おいで」
「お父様…？何処へ行くのです？これから何をなさるのですか？」
「えりな…いい料理人になりたいかい？」
「はい！」
「いい子だ…ならばついておいで。これから君に、"料理"を教えてあげよう。」
そう言う薊に連れてこられたのは、蝋燭の明かりだけが灯された暗い部屋だった。
そこで"教育"は毎日少しずつ、だが着実に行われた。
「さて…どちらが正しい味付けかな？」
「…左です。右の方は動物性油脂が主張しすぎて調和していません。」
「よろしい。では右の皿の上にあるものを、屑入れに捨てなさい。」
「え……？でも…料理を粗末に扱うなんて…」
その言葉にえりなが反論しようとすると、薊は彼女の腕を力強く掴んだ。
「お父様…！？い、痛いっ…痛い…です！」
「やるんだ」
そんな突如豹変した薊に恐怖を抱いたえりなは、言われた通りに屑入れに料理を捨てた。
「えりな、よくやったね」
すると再び笑顔に戻った薊を見て、えりなはホッと安堵した。
このような"教育"が連日のように続いていった。
いいかいえりな
情けを持ってはいけない
語るべきは味の是非だけ
不出来な品を決して許すな
この父の認めるもの以外は
屑だ
芥だ
塵だ
・
・
そしてついに、教育の成果が現れた。
「お父様が認めるもの以外は、ごみ……」
そんな冷酷に変わり果てたえりなを見て、仙左衛門は薊を呼び出しこう告げた。
「貴様がした事は"教育"ではない、"洗脳"だ…
貴様は危険すぎる。二度と薙切を名乗る事は許さん。」
こうして、薊は遠月から追放されたのだった。
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篠。(プロフ) - ゆかりさん» タクミくんもカッコいいですよね〜(*´ー｀*)後に活躍してもらいますね！！笑 (2019年9月17日 15時) (
レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 篠。さん» タクミくんとの絡みもきになるところです！ (2019年9月16日 22時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - ゆかりさん» これからオリジナル要素が濃くなるので、原作と流れは同じですが、表現の方法や原作に描かれていない場面の設定などによって、見え方が変わってくると思います！楽しんでいただけると嬉しいです(*´・∀・｀*) (2019年9月14日 19時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 原作と少し違うのが良いです！ (2019年9月13日 22時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - ゆかりさん» ふふ、気合い入れて頑張りまーす(*￣ー￣) (2019年9月8日 22時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠 | 作成日時：2019年6月15日 23時
