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久我に絡まれあたふたしているAに、救いの声が聞こえてきた。
「そうやってすぐにAを困らせないで。
それにこれは、総帥から直々のお達しなのよ。参加しない訳にはいかないわ…」
そう冷静に語るのは、十傑第6席の紀ノ国寧々であった。
「おさげには聞いてないんだけどー!?勝手に話に入らないでくれる?
つーか1年生にもおさげちゃんがいて紛らわしいんですけどー!?」
「あわわ、ごめんなさいっ!?」
「本当にうるさい…」
「なぁんかいつにも増してイラついてんね!生理ぃ?!」
「あいっ変わらず耳障りな声しか出せねぇ考えなし野郎がいるな。あの爺さんのお陰で好きなだけ予算引っ張れんだから、仙左衛門殿の気まぐれに付き合ってやるさ。」
「あっはぁ!叡山って金の事しか頭にねぇもんな。つまんねぇ奴!早く遠月から出てけよ今日から出ていけ今出ていけハイ!さーん、にー……」
「黙れよチビ」
「ごっるぁああああ!!」
「ふふ…!今日もみんな健やかで元気だね!じゃあそろそろ皆で乾杯でもしようか?」
「「なぁんでテメェに仕切られなきゃならねーんだ一色ぃいいいい!!」」
こんな調子で、集まった途端にいがみ合う十傑二年生メンバー。
その争いに微妙に巻き込まれた恵は、"1年生より800倍くらい仲悪いのでは?!"と卒倒しかけている。
そんな中、さらに恵を驚かせる衝撃の一言が飛び出した。
「あのぉ〜、俺今すぐ十傑に入りたいんですけどぉ、誰か俺と食戟してくれる先輩いないっすかねー?」
その発言を聞いた二年生たちは、一瞬驚愕の表情を浮かべるもすぐに返事をした。
「受けねぇよ」
「受けないわ」
「十傑に入った者が今更1年坊なんか相手にしてらんないからさ。ごめんねマジで!」
そう言いきったのは、他でもない久我であった。
「ねぇ怒んないでね謝るからさー!マジでマジでマジで!何しろ俺ら2年もさ、上のヤツら倒すのにちょう忙しいわけよ。」
「………」
そう語る久我の視線の先には、上位の席次を占める5人の料理人たち。
そしてその中でもトップに君臨する司瑛士が、静まり返ってしまったその場をいさめるようにぽつりと声を上げた。
「それじゃあ……取り敢えずお茶……運ばせようか。」
紅葉が舞い散る優雅な光景が、司の凛々しさを強調させる。
こうしていよいよ、交流会が幕を開けた__
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篠。(プロフ) - ゆかりさん» タクミくんもカッコいいですよね〜(*´ー`*)後に活躍してもらいますね!!笑 (2019年9月17日 15時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 篠。さん» タクミくんとの絡みもきになるところです! (2019年9月16日 22時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - ゆかりさん» これからオリジナル要素が濃くなるので、原作と流れは同じですが、表現の方法や原作に描かれていない場面の設定などによって、見え方が変わってくると思います!楽しんでいただけると嬉しいです(*´・∀・`*) (2019年9月14日 19時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 原作と少し違うのが良いです! (2019年9月13日 22時) (レス) id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - ゆかりさん» ふふ、気合い入れて頑張りまーす(* ̄ー ̄) (2019年9月8日 22時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:篠 | 作成日時:2019年6月15日 23時