25-1:クリスマスパーティー ページ34
クリスマスの朝。
ドラコは真緒から贈られてきたプレゼントを見て顔をしかめていた。
クィディッチの雑誌だということは分かった。
各ポジションについての解説らしきことが書いてあったり、箒や陣形についても書いてあるのだろうーーー
何故、断定できないのかと言うと、それらが全て英語以外の言語で書かれているからだ。
(……嫌がらせか？)
しかし、ドラコにとっては贈られてきたプレゼントよりも自分が贈った物に対して真緒がどう反応するのかが重要だった。
正直言って、クィディッチの件はもうどうでも良い。
正確にはどうでも良くはない。
だが、それ以上に休暇前の真緒とのやり取りが堪えた。
パンジー・パーキンソンに勢いよく突き飛ばされた真緒は唇をきつく噛み締め、ドラコなど居ないかのようにコリン・クリービーが差し出した手を取って去って行った。
(出しゃばりクリービーめ…)
手を差し出したかったが、最近付き纏ってくる女子生徒が阻止しない訳がない。
勿論、ドラコは注意したが「だって邪魔だったわ」と平然と返され、女の恐ろしさを感じた。
何とか和解する為に選んだ手段が、贈り物に仲直りしたいという紙を忍ばせ、且つドラコの家のパーティーに招待するという方法だ。
忌々しいグリフィンドール生も、パンジー・パーキンソンもいない絶好の仲直りチャンスだ。
尻餅をついた真緒の痛みをこらえ、平気を装おうとした表情が脳裏をよぎる。
(あれは僕のせいではないけど、パーキンソンが真緒に強く当たるのは僕が原因だーー)
「ドラコ、支度は出来ましたか？」
「はい、母上」
ドラコは濃紺のセットアップスーツを着こんで、部屋を出た。
＊
定刻となり、挨拶回りをしながらドラコは黒髪を探した。
だが、黒のスーツだらけの空間で、ドラコの探し人を見つけるのは思ったよりも困難だった。
「マルフォイ！」
一通り重要な人物への挨拶に同行した後、水を飲んでいると、聞き覚えのある声がドラコを呼んだ。
「お招きありがとう」
華やかに着飾った寮生の姿をまじまじと見つつ、口を開く。
「真緒は来てないのか？」
「開口一番がそれ？」
「パンジーが泣くわよ」と意地の悪い笑みを浮かべたダフネが、付き添い姿くらましで気持ち悪くなって休んでいると教えてくれた。
「ふーん」
ドラコは気の無い返事を返してから、いそいそと水と真緒の好みそうなスイーツを取りよせてウロウロと歩き出した。
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エマ - ドラコが好きすぎます、、、これからも応援してます！ (2022年3月23日 17時) (
レス) id: 993b960046 (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - りの様)コメントありがとうございます！意地悪なところや不器用なところがありつつもカッコいいドラコを目指したいので嬉しいお言葉です。応援ありがとうございます、励みになります！ (2020年2月3日 0時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃマルフォイカッコいいです！応援してます (2020年2月2日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M.S | 作成日時：2020年1月16日 23時
