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生徒の騒めきや、恐れの声の中、真緒はぎゅっとフレッドかジョージのローブを握りしめて目を閉じていた。
閉じた目でも明るさを感じられるようになって、漸く真緒は目を開けた。
汽車は再び走り出している。
ジョージの向こうにプラチナブロンドがちらりと見えた気がしたところに、「大丈夫か？」とフレッドの声が聞こえた。
真っ青な真緒は恐怖で声も出ずにこくりと頷いてジョージを見た。
「おいおい、ここにはパパもママもいないぜマルフォイ」
フレッドが真緒の死角のところへ話しかけた。
やはりジョージの向こうに見えたプラチナは錯覚ではなかったようで、「退け！」と言う声の後、ドラコがばたばたとコンパートメントを出て行った。
真緒には気付かなかったらしく、通路で名前を呼ばれるのが聞こえた。
(た、立てない…)
膝が震えて立ち上がれない真緒を見たジョージが、抱き抱えるように椅子へ座らせてくれた。
「かぼちゃパイはどうかな、お姫様」
「カエルチョコもありますよ、姫」
フレッドが茶化すように言うと、リーも便乗した。
よくよく見ると、双子もリーも顔色が悪い。
真緒を元気付けようとしてくれる三人に笑いかけながら、お菓子を食べた。
カエルチョコを食べると何だか身体が温まって、元気が出てきた。
「三人ともありがとう、私着替えに戻るね」
お礼を言って、コンパートメントへ戻ると、席は既に埋まっていた。
二人の女の子の間でふんぞり返っているドラコが居て、女の子の一人はダフネだった。
もう片方の子はドラコに腕を絡め、うっとりとドラコを見つめている。
「真緒、何処に行ってたんだ」
「…フレッドのところ」
「え？」
偉そうだったドラコの顔が引きつった。
「何か吹き込まれてはいないだろうね？」
「お菓子を食べてたの。ダフネ、久しぶり」
「久しぶりね」
真緒が上に置いたローブを取ろうと背伸びをすると黒人の男の子がひょいと取ってくれた。
「ありがーー」
「真緒・土御門だろ？ヤマトナデシコの」
受け取らせてくれない。
「ええ、貴方のこと知らないけど」
「ブレーズ・ザビニだ」
「そう、取ってくれてありがとうザビニ」
真緒は差し出せという意味を込めて手を出した。
するとザビニは真緒の右手を取って、「俺とデートしようよ」と言った。
唖然とする真緒の目の前でザビニの手が弾かれた。
「ザビニ、冗談はよせ」
眉間に皺を寄せたドラコだ。
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エマ - ドラコが好きすぎます、、、これからも応援してます！ (2022年3月23日 17時) (
レス) id: 993b960046 (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - りの様)コメントありがとうございます！意地悪なところや不器用なところがありつつもカッコいいドラコを目指したいので嬉しいお言葉です。応援ありがとうございます、励みになります！ (2020年2月3日 0時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃマルフォイカッコいいです！応援してます (2020年2月2日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M.S | 作成日時：2020年1月16日 23時
