プラチナの王子様 (ページ31)

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7-1:クィディッチページ31

〝真緒がスネイプの頭に掃除道具をヒットさせた〟というニュースは信じられないスピードで広まった。

とりわけグリフィンドール生は知らない者はいないんじゃないかというくらいだが、減点された真緒を責める者は誰一人としていなかった。

寧ろ「よくやった！」と称えられることが多かった。
中でも双子は嬉々として話を広め、跳ねるミニチュアモップを売り出す始末で、これにはパーシーがかんかんに怒って没収をした。

「ねえ！真緒！写真撮らせてよ！」
「え？何で私ーー？」

罰則終わりに、中庭で変身術の本を読んでいた真緒に、飛びつくようにやって来たのはコリンだった。
(ハリーじゃなくて…？)

「フレッドとジョージからきいたよ！真緒は幸運の姫なんでしょ？」

「初めて聞いたんだけど…」

「スネイプに掃除用具ヒットさせたり、君がいるときはクィディッチの練習も雨が降らない！」
「まさか！全部偶然よ」

戸惑う真緒がそう言ってもコリンは聞く耳を持たない。
中庭で楽しそうにおしゃべりやチェスをして遊んでいる生徒らが物珍しそうに視線を向けてくる。

「折角だから一緒に撮って！僕、お守りにするから！

「お願いします！」と見ず知らずの生徒に頼むコリンに度肝をぬかれていると、見覚えのあるプラチナブロンドが視界を過ったーーーような気がした。

フラッシュがたかれ、間違いなくぎこちない笑顔になったなと思っていると、真緒の手を握っていたコリンの手が勢いよく弾かれた。

「おいおい、ポッターの次は君が写真を配り出したのかい？」

「ドラコ！」
(やっぱり見間違いじゃなかった！)

「何処に並べばもらえるんだい？」

ドラコが嫌味な笑顔でそういうと、そばにいたクラッブとゴイルもげらげらと笑う。

「もらってどうするのよ？お守りにでもするの？」

「お守り？そんなの無くたって試合はこっちの勝ちさ。何たって僕らの箒はーー」

「ねえ真緒、もう行こうよ！」

コリンが腕をぐいぐい引っ張って間をすり抜けようとする。

「おい、その手を離せ！いいか？真緒、僕の言うことを聞いた方が良いぞ？」

コリンに怒鳴りつけた後、ドラコは脅すように真緒に言った。
(ドラコの言うことーーー…？)

「そんなに私の写真が欲しいの？」
「な、違っーー僕がいつ、君の写真を欲しがったって？」

「さっき！」と叫ぶコリンを怖い顔でドラコが睨む。

「黙れチビ、並ぶ場所を聞いただけだ」

唸るようにドラコが言った。