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改めてそう言葉にされると、顔が熱くなった。言葉にはせずコクリと頷くと、理子ちゃんは花を咲かせたような笑顔を見せてくれた。
そんな私を見た三橋くんは「そんなぁ……」と崩れ落ちたが、もう彼のことをゴリラと称することはなかった。
理「いいなぁ、片桐くんもきっと同じですよ、そんな風に見えました」
『そう、だといいけど……実はね、放課後にさとちゃんとサテンに行く約束したの。これってデートかな!?」
私が打ち明けると理子ちゃんは私の手を取って自分のことのように喜んでくれて「そうですよ!デートですよ!」と言ってくれた。
とても楽しい昼休みを終え、また退屈な授業をいくつかこなすといよいよ放課後がやってきた。
さぁ!いざ商店街のサテンへ!
『で、なんで相良がいるの?』
なんとなく予想は出来ていたけど、約束の場所にきちんと時間通りに来てくれた彼の隣には相良がいた。
相「いや、俺は行かねぇって言ったからな」
片「……お前、相良のこと気に入ってたみたいだから連れきた方がいいと思ったんだが」
迷惑だったか?なんて困った顔で言われたら、それを否定することなんて出来ないのが惚れた弱み……。
仕方なく三人でサテンに入ると、相良が小声で話しかけてきた。
相「お前なんで否定しねぇんだよ……!」
『だ、だって、さとちゃんなりに私の為を思ってやってくれたのよ!?否定するなんて無理無理!!』
片「どうした?」
コソコソと話す私達を訝しげにみる彼に、なんでもないと否定すると「本当に気に入ったんだな」なんて笑うものだから泣きたくなった。
さとちゃんが成長したの体だけだわ……。
前にすっぽかされた時に座った席に今度は三人で座る。奥に私が座ると、二人は自然と並んで座るから妙な構図になった。
『……なにこれ』
片「どうした?」
『ううん、なんでもないわ……』
諦めた私はレスカとチョコレートパフェを頼んだ。相良と彼はアイコだけだったから、パフェはやめようとしたら「食いたいんだろ?」と彼がそれを止めた。
『関西に住んでる時はね、みんなアイコのことレイコーって言ってたの』
相「なに、お前関西に住んでたの?」
片「Aのオヤジさんの会社、元々そっちに本社があったんだよな」
彼の言葉に頷くと、へぇと相良は興味のなさそうな返事をした。
やがて注文の品が運ばれると、相良はコーヒーを一気に飲み干し「ちょっと便所」と言って席を立った。
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彼方(プロフ) - なーなーさん» 初めまして、コメントありがとうございます!幼少期の片桐くんの可愛さを受け入れていただいて嬉しいです(*^ω^*)可愛くしすぎてかっこいい片桐くんが好きな方に怒られるんじゃと不安でした笑。今後もこの作品をよろしくお願いします! (2018年12月28日 19時) (レス) id: 93a2639ec6 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー - はじめまして!もう本当、読みながらニヤニヤしてますw 幼少期の智司可愛すぎか( ˙-˙ ) (2018年12月27日 23時) (レス) id: ceacf0dbdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼方 | 作成日時:2018年12月17日 15時