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初めてのデート? ページ32

彼と喫茶店デート(と言っていいのか分からないけれど)を約束した日。少し早く起きた私は、こっちにきてから初めてのお弁当を作った。

楕円形の赤いお弁当箱に、卵焼きと昨日の残りの煮物をつめて、プチトマトを飾れば出来上がり。シンプルだけど、美味しそう。
ご飯はおにぎりにして、別にした。

『そうだ、今度さとちゃんにも作ってあげようかな』

お弁当用の袋を用意しながらそんなことを思いついた。今度大きなお弁当箱買ってこなくちゃ。

学校への足取りは驚くほど軽やかだった。油断したらスキップでもしてしまいそうなほど。
あっという間に学校へ着いて、退屈な授業をいくつかこなすと、昼休みに屋上へと向かった。

昨日のことも、色々と話したい。その上で仲良くしてくれたらいいなと考えていた。

三「だあめ?だぁめなの?」
理「ダメ!」
伊「こいつこんなだぞ!?」

屋上の扉の前に立つと、妙な掛け合いが聞こえてきた。

良かった、みんないるみたい。

少し緊張したけど、思い切ってドアを開け屋上に出た。
そこには包帯や絆創膏だらけの三橋くんと伊藤くんと、少し驚いた様子の理子ちゃんがいた。

『えっと、こんにちは』

ドクドクと、心臓がうるさい。みんなの顔を見るのが少し怖くて、下を向いたまま話す。

『その、ご飯、一緒に食べれたらなって……』

みんなから返事がない、どうしよう、すごく怖い……。

顔を上げれないまま、みんなが何か言ってくれるのを待っていると、パタパタと足音が近づいてきて、ふわりと柔らかくて暖かい感触に包まれた。

『え?』

驚いて顔をあげれば、間近に泣きそうな顔の理子ちゃん。それをきっかけにするように、三橋くんが飛び上がるように立ち上がり伊藤くんが笑顔を見せてくれた。

三「よかったぁぁぁあ」
伊「心配したんすよAさん」
理「あれからどうなったのか分からなくて、開久の片桐智司に連れてかれちゃったのかと思って……でも、なんか親しそうな感じもしたし、何が何だか分からなくて……」

理子ちゃんの頭を撫でて落ち着かせると、私はご飯を食べながら説明することを提案した。

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彼方(プロフ) - なーなーさん» 初めまして、コメントありがとうございます!幼少期の片桐くんの可愛さを受け入れていただいて嬉しいです(*^ω^*)可愛くしすぎてかっこいい片桐くんが好きな方に怒られるんじゃと不安でした笑。今後もこの作品をよろしくお願いします! (2018年12月28日 19時) (レス) id: 93a2639ec6 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー - はじめまして!もう本当、読みながらニヤニヤしてますw 幼少期の智司可愛すぎか( ˙-˙ ) (2018年12月27日 23時) (レス) id: ceacf0dbdc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼方 | 作成日時:2018年12月17日 15時

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