変わっても変わらないもの ページ21
二度目に目覚めたのは、ほんの数時間後だった。夕方まで寝ようと思ったのに、慣れ親しんだ生活のリズムに逆らえないのか、私の体はそこまで怠け者にできていないようだ。
仕方なく体を起こし、身支度を整えると家を出た。制服だとあからさまにサボりだってバレるし、私服ででかけることにした。
平日のこんな時間に学校をサボって出歩くなんて、なんだか罪悪感。
そんなことを考えながら商店街に入り、サテンの扉を開いた。
『あのーすみません、昨日のお代を払いに来たんですけど』
すると、お代はもう貰っているとマスターは言う。詳しく聞くと、あの後で相良が戻ってきて払って行ったらしい。
不覚にも、あいつに借りができてしまった。
できた借りはすぐに返さねば、と私は相良を探しに行くことにした。あいつの側には高確率で彼がいるだろうけれど、まぁあれだけ泣き続けた割にはそこまで目も腫れてないし、本当は今日会いたくはなかったけど仕方ないよね。
サテンを出て開久方面に歩きだそうとすると、道端に人が倒れているのが見えた。慌てて駆け寄ると、それは先日の登校時に会った今井くんの横にいた小さい男の子だった。
『ちょっと、大丈夫!?』
谷「あ、Aさん、でしたっけ……俺は大丈夫です……それより、今井さんが開久のヤツらに……あっちの奥の路地の方に連れてかれて……」
『開久!?ねぇ君、その中に銀髪の性格悪そうな奴と頭の片桐智司いなかった!?』
抱き起こして壁際に移動させながらも、しっかり聞くことは聞いておこう。
谷「え、片桐はいなかったっすけど……その、銀髪の野郎は、たぶんいました」
『ありがとう、きっと君をやったのそいつよね、ごめんね……これハンカチ使ってね、絆創膏も!』
チビ太くんはなんでこの人が謝るの?というような顔をしていた。私はハンカチと絆創膏を押し付けて、チビ太くんに教えてもらった路地裏に急いだ。
あの今井くんて子もガタイ良かったし、弱くはなさそうだけど……。相良って卑怯な手使いそうだし、容赦なさそうだから急がなければと駆け足になる。
三「金メダルでしょうがぁぁぁあ!!」
言われた方へと少し進んでも姿が見えず焦っている、と聞き覚えのある声がした。慌てて声の方へ走れば、開久の子達と喧嘩してる三橋くんの姿があった。
それと、ぶっ倒れてる相良。
『ちょ、相良!大丈夫!?』
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彼方(プロフ) - なーなーさん» 初めまして、コメントありがとうございます!幼少期の片桐くんの可愛さを受け入れていただいて嬉しいです(*^ω^*)可愛くしすぎてかっこいい片桐くんが好きな方に怒られるんじゃと不安でした笑。今後もこの作品をよろしくお願いします! (2018年12月28日 19時) (レス) id: 93a2639ec6 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー - はじめまして!もう本当、読みながらニヤニヤしてますw 幼少期の智司可愛すぎか( ˙-˙ ) (2018年12月27日 23時) (レス) id: ceacf0dbdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼方 | 作成日時:2018年12月17日 15時