生まれ変わったかと思いきや食用児で草も生えん3【銀魂】【約ネバ】

92 ページ13

『しもしも〜何か御用っすか？』


《ウィリアム・ミネルヴァです》


『え』



ふざけた挨拶で受話器を取ったが相手はまさかのミネルヴァ本人であった


これには隣で耳を済ませてる二人も目を丸くしてるし私自身も驚きを隠せない


いやてっきりもうこの世にいない者だと思ってたから



《この電話を取った君が脱走者だと信じて手短に用件を伝えたい


まず何より私は君に謝らなければならない…


すまない


そのエレベーターは人間(こちら)の世界へ渡る道だ


だが今はもう使えない》


『…どうして使えなくなったんです?』


《君達が今何年の何月を生きているかは分からないが


この録音を聞いているという事はそのエレベーターは依然動いていない》



一方的に話しこちらが質問しても噛み合っていない辺りで察していたがやっぱり録音だ


やはりミネルヴァさんはもう死んでいるんだ



《止められてしまった…


道を塞がれてしまった


私の不徳だ、腹心の裏切りを予期できなかった》



！腹心…なるほど


そりゃ予期出来っこない


予期出来たとしてもそんな発想に至る自分に嫌気がさすな私なら


つまりこの密猟場(かりにわ)が出来たのはその腹心の仕業であって


ミネルヴァさんが此処に呼んだのも当時は安全地帯だったからか


でも何であんな場所を?


そんな想いに答えるかのように受話器から再びミネルヴァさんの声が聞こえた



《罪滅ぼしがしたかった》


『罪滅ぼし?』


《私の本名はジェイムズ・ラートリー


1000年前彼らと“約束”を結んだ一族の末裔です》



あー…そういやそんな話あったな


今言われるまですっかり忘れてたけど←


私のボケ度嘗めちゃいかんぞ君達


記憶力が良くてもずっと覚えてるとは言わないからな


大概の原因はちゃんと話聞いてないからだけど


ん？喋ってる暇あったらミネルヴァさんの話聞けって?


そんな貴方の為にざっくり説明しちゃうゾ


・ニ世界間の調停役として約束を受け継いできた


・しかしこの世界の理不尽さに耐えきれず
食用児が一人でも多く自由になれるようW(ウィリアム)・ミネルヴァと名乗り農園に納める本にモールス等の細工をした


・なのに裏切ったバカ野郎のおかげで退路は断たれミネルヴァさん本人も命を狙われる身に


・他の道として4つの高級農園の中にある事が判明


・そして七つの壁を探せとの事



この電話だけで情報凄い取れたな


七つの壁でエマが反応してたのが少し気になるけど

93→←91

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す