検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:11,679 hit

先生と私の日常(122) ページ25

議長女子「あの、作業中すみません。国島先生と龍田先生にお願いが……」


作業が始まって30分。


呼ばれた二人が退室し、三人だけとなった教室。


(き、気まずい……)


ただでさえ、先生とギクシャクしてるのに、あんまり話したことない会長こと、宮美 澄(みやび とおる)と一緒なんて……


宮美「えっと…お二人は同じ部活ですよね?」


コミュ力高モンスターが、空気を読んで口を開いた。


(声、綺麗だな……いよいよ完璧すぎんだろ)


だが、二人してその言葉を無視する。


A『はぁ…早く終わって帰りたい……』


大八木「じゃあ、もっと頑張って」


ムッとして、睨みつけるが先生はこっちを見もしない。


(ダメだ…頭きた……)


私の堪忍袋の緒がとうとう切れる。


A『あの、私なんかしましたか?その態度、すっごく腹立つんですけど』


大八木「別に…無駄口叩いてないで作業してよ」


A『はぁ!?いよいよわかりません!本当になんなの!!?』


だが、先生は答えてくれない。


作業する手を止めることもしない。


(〜ッ、なんなのよッ…!)


A『私、もう帰ります。そんなに作業が好きなら一人でやってください』


大八木「途中で投げ出すとか……Aは変われないね」


A『なんと言われようと結構です!一人でやってろ、馬鹿教師!!…会長、行きますよ』


宮美「いや、でも……」


A『いいんですよ、雑務大好き人間ですから。一人でやりたいみたいだし』


半ば強引に会長を連れて教室を退室する。


(久しぶりに、先生にイラっときた……ふんッ、そっちがそんな態度とるなら、私だってねぇ)


でも、やっぱり先生に嫌われた理由がわからない…。


A『……ッ』


怒りと同じぐらいに、悲しさや切なさがこみあげてくる。


好きな人に嫌われた。


はっきり、拒絶された。


(……泣くなッ、会長が見てる)


そう思うのに、涙が溢れてくる。


宮美「井上さん…?」


A『うぅ……、先生の…馬鹿ッ……』


意味わかんないことだらけで、先生の気持ちがわかんない。


そんな私を慰めるかのように、会長は優しく抱きしめてくれる。


それに甘えて私はたくさん泣いてしまった。
――――――――
大八木side

龍田「いいの?Aちゃん、出ていっちゃったけど…」


Aと入れ違いでやって来た康。


大八木「いいんだよ。これで……」


Aが嫌ってくれるなら。

先生と私の日常(123)→←先生と私の日常(121)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
27人がお気に入り
設定タグ: , 恋愛 , オリジナル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 星月夜さん» コメントありがとうございます(o^―^o)ニコそうなんですよね。夢主ちゃんの人生は波乱万丈で少し可哀想な気もしてきます…(笑)更新は本当にバラバラですが、今後もこの作品のことをよろしくお願いいたしますペコリ(o_ _)o)) (2017年12月3日 17時) (レス) id: 23374c4c5d (このIDを非表示/違反報告)
星月夜 - 面白い展開ですね。本当に一難去ってまた一難って、感じで読んでてハラハラしちゃいます(о^∇^о) (2017年12月3日 16時) (レス) id: b0ad28a90c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - かたつむりんさん» ありがとうございます!何度も嬉しいコメントをありがとうございます。長くなってしまってますが、最後までお付き合いいただけたらと思います(o^―^o)ニコ (2017年10月25日 23時) (レス) id: 23374c4c5d (このIDを非表示/違反報告)
かたつむりん(プロフ) - 第参弾おめでとうございます!鈴木さんと和解できてよかった……。これからも頑張ってください! (2017年10月25日 16時) (レス) id: f35d15b5f6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年10月24日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。