次元を超えて(49) ページ1
「姫様〜、何処におられるのですか〜？」
今日も霧ノの気の抜けた声が屋敷から聞こえている。
前々からじゃじゃ馬なお姫様はどうやら今日も奔放に過ごしているようだ。
「放っておきなさい。どうせまた、稽古が嫌で逃げたんでしょう？」
「ジャーファル…様。そうなんです。今日は歌を詠んでいる途中で、あきた！と……」
「3分もじっとしてられないんだから、全く」
溜息をつくジャーファルを霧ノは不思議そうに見つめる。
どうしてこの友人は素直に心配だと言えないのだろう？
今だって、逃走した姫のことを聞くや否やせっせと城下町に下りる準備をしているのに……
「探しに…行かれるのですか？」
「ただでさえ治安がいいわけでも何でもないのに…上等な着物を着た若い娘がふらふら出歩くことがどれほど危険かわかってませんからね。何かあった後では遅いですし」
確かに、鴨が葱背負って鍋に入りに行っているようなものだけども…
やっぱり変に理由を付けようとする。
『心配だから』だけでいいんじゃないだろうか？
「変わんないなぁ……」
「何か言いました？」
「いいえ。さっさと探しに行きましょう」
―――――
1か月前千夜が亡くなった後、李家はすっかり落ちぶれてしまい幕府からも見放された。
なんと、李家は謀反を図っていたのだ。
だが、華家は李家と繋がりがなかったため、特に捜索されることも無く終わった。
各地にいる華家の手の者の情報と、先を見越した行動で菜華は完全に華霧家を守ってみせたのだ。
これには、屋敷中の者たちが驚いた。
あの行動にはちゃんと意味があったのか―と。
さらにその後も采華は幕府方の人間を言いくる……と話し合い、前のような関係に修復してみせたのだ。
一方、Aはというと…
屋敷から歩いて小一時間の場所に城下町があるのを脱走中に発見したらしく、以来たびたび城下町に行く始末。
整理のつかない心から、逃げているようにも思える。
あの事件の後、霧ノは自分の過去をすべて話した。もちろん、ジャーファルも。
どうしていいかわからないと戸惑いつつも、霧ノ達の過去を受け入れ、共にいることを選んだA。
今の霧ノ達が好きだから、それでいい…そう笑って。
だが、やはり14の女の子。
沢山のことが同時に起きて、あまり整理がついていないのだ。
だから今日も今日とて逃げ出した。
『現実』から―。
「はぁ…じゃじゃ馬姫、今日はどこにいるんでしょうか？」
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うえむらせ - 設定もすごく面白くて、先がとても気になるので、時間があるときに更新してくださると嬉しいです！ (9月2日 8時) (
レス) id: ec28fead31 (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - 星月夜さん» そうなんです。ですが、もうすぐ再開する予定なのであと少しだけ待っていてください。応援、ありがとうございます。返信遅れてごめんなさいペコリ(o_ _)ｏ)) (2018年2月13日 20時) (レス) id: 23374c4c5d (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - +ハユウ+さん» 心温まるコメントをありがとうございます(o^―^o)もうすぐ再開しますので、あともう少しだけ待っていていただければと思います。返信遅れてしまってごめんなさい(o*。_。)oペコッ (2018年2月13日 20時) (レス) id: 23374c4c5d (このIDを非表示/違反報告)
星月夜 - 受験ですか？大変そうですね……頑張って下さい！更新再開楽しみに待ってます♪ (2018年2月3日 19時) (レス) id: b0ad28a90c (このIDを非表示/違反報告)
+ハユウ+(プロフ) - 待ってますよ、大丈夫です。疲れてしまったのなら休むのが最適ですよ！無理しないでくださいね (2018年2月3日 10時) (レス) id: 5ff2d8a7c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年12月26日 23時
