【募集企画】鈍喰夜行＿修羅の道＿【3L可】

用語集 ページ2

【穢(けが)れ】
穢れとは、仏教において忌まわしいとされる、身体が不浄である状態。疫病・出産、犯罪などによって人間は穢れた状態になるという。穢れはその人物が属する共同体にも悪影響を及ぼすと言われ、穢れている者は祭事に携わったり朝参する事を禁じられた。
穢れと言っても、あくまで概念的・精神的なものなので、自身や他人が穢れる事をどの程度気にするかは人によって異なる。
穢れは、寺院で水垢離(滝行のようなもの)をした後に仏の御前に参詣すれば、“落ちた事になる”。穢れを祓う為の水垢離は予約制で、予約において優先されるのは聖職者、華族、士族、町民の順。

【禍福無門(かふくむもん)】
江戸の町で密かに流行っているまじない。高名な占い師が編み出したものだとも、何百年も昔から残されている書簡に記されていたものだとも言われる。
複数本の蝋燭と、顰(しかみ)と呼ばれる牙を剥いた恐ろしい形相の面、人間の血を用いる。
円状に配置した蝋燭の内側で、顰の面を被り、面の下から器に注いだ血を飲み干す。この時に飲む血の量は決まっていないが、飲む量が多ければ多いほど願いが叶いやすくなるという。そして、血を飲み干した後、叶えたい願いを口にする。この一連の儀式を行う事で、口にした願いが叶うのだという。
なかなかに怪しいまじないだが、「金が欲しい」と願った者の枕元にまじないの翌日大金が置かれていたり、「憎い相手が大怪我をしますように」と願ったらその相手が数日後に事故で大怪我をしたり、願いが実際に叶った事例もあるのだとか。
幕府では、江戸の町でこのまじないを行う事を法令で禁止する動きが見られている。


【餓鬼(がき)】
突如として江戸の町に現れた、人喰いの鬼たち。何故現れたのか、何処から現れたのかは不明。一般にはその存在が知られていない。
生活リズムは人間と正反対で、宵の刻に起き出しては早朝に眠りに就く。活発に活動するのは人間が寝静まった真夜中。
動物の肉が主食で、その中でも人間の肉は最も好んで喰らう。肉以外も摂食できる事はできるのだが、口に含んでも全く味がしないらしい。また、餓鬼は皆、どれだけ食事をしても空腹が満たされないという苦痛を常に味わっている。
人間と同じで“身体の成長”という概念がある。人間ならば食物からエネルギーを得て成長するが、餓鬼の場合、よりたくさんの生物を殺生する事が餓鬼としての成長に繋がる。
そのほとんどが、情を持たない、強欲かつ排他的な存在である。
五百年の寿命を持つと言われる。

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