菊丸英二は一途に恋する(1/2) ページ19
「英二？今日の夕方、君の家に元レギュラー陣で押しかけようと思ってるんだけど良い？」
そう、不二から連絡があったのが、今日の朝。
今日、なんかの日だったけ？7月6日…？なんだっけ？
そうは思ったが、久しぶりにみんなに会いたくて、二つ返事でOKした。
ピンポーン
みんなに会えるという喜びを堪えきれず、小躍りしながらドアを開けた。
みんなでぎゃーぎゃー言いながら、リビングに入った。
本当に他愛もない話をした。
手塚は、相変わらず老け顔だとか、おチビは無愛想だとか、桃の髪型が変わりすぎだとか…
そんなとき、ふと、桃が言った。
「俺、英二先輩ってさっさと結婚すると思ってたんすよねー。」
「あ、それ、俺も思ってたっす。」
「え。」
明らかに空気が悪くなる。
「え、俺、変なこと言いました？」
俺は、ずっとひとりの女の子が好きだった。
A
それが彼女の名前だった。
彼女とは、恋人同士だった。それが高校の頃。
Aと別れたのは、なんでだったのか、よく分からない。いや、覚えていない。それが、あまりにもショックな出来事だったから。
ただ言えるのは、別れを切り出したのは向こうだということと、彼女とは別れても友達には戻れなかったということだけだ。
そういえば、7月6日は、Aと俺が別れた日だった。
七夕の前日の夜。
飾り付けられた短冊たちの下で。
君は別れを告げた。
やけに短冊の中の俺と君のお揃いの願い事が、子供のおもちゃみたいに見えたのを、今も覚えている。
Aと別れて以来、俺は誰とも付き合っていない。
ましてや、結婚なんて…
俺は未練がましく、あれからもう何年も経っているのに、彼女を思い続けている。
それが嫌で、でももう後にも引けなくて____。
「……じ！えいじ！英二‼」
「んにゃ！ふ、不二…。な、何？」
昔のことを思い出してると、ぼーっとしていたらしい。
「英二。今日ね、実は…英二に話したいことがあって来たんだ。ほんとは、僕ひとりで行く予定だったんだけど、みんなに偶然会ってね…。」
「……話したい…こと…？」
「うん。あのね、英二………」
俺はみんなを送り出すと、玄関のドアを静かに閉めた。
『高校の卒アル。DVDがついてるから、見たほうがいいよ。』
『え、卒アル？』
不二のことばを思い出すと、奥の方に眠っている、卒アルを引っ張り出した。
そして、DVDを出し、テレビに入れた。
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あぷりこっと☆(プロフ) - ありがとうございます！続編の方も更新頑張りますね…！ (2019年10月24日 18時) (
レス) id: 280df3197c (このIDを非表示/違反報告)
megumi(プロフ) - こんにちは！文章がとても上手くて、流れも良くて、楽しいお話でした(^^)ありがとうございます！ (2019年10月21日 17時) (レス) id: 9eccfaa3b5 (このIDを非表示/違反報告)
あぷりこっと☆ - かえでさん» お久しぶりです！続編を遂に出すことができて本当に嬉しいです。はじめてコメント、リクエストをしてくださったかえでさんのお陰でここまで来れました。本当に感謝しています！これからも未熟なあぷりこっと☆をよろしくお願いします…！ (2019年9月13日 21時) (レス) id: 280df3197c (このIDを非表示/違反報告)
かえで - あぷりこっと☆さん» お久しぶりです！続編出るんですね！待ってました！これからも頑張ってください！！ (2019年9月12日 17時) (レス) id: ac6f89e4bc (このIDを非表示/違反報告)
あぷりこっと☆ - みかんですねんさん» 駄作ですみません汗 更新は遅いですがこれからもゆっくり頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2019年9月12日 17時) (レス) id: 280df3197c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぷりこっと☆ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/apricotstar/
作成日時：2019年5月23日 1時
