【短編集】君に永遠の愛を囁く

私の考察 〜なぜ私は観月はじめと付き合っているのか〜 ページ10

「観月先輩。」
「なんですか？」
「どうして私って観月先輩と付き合ってるんですかね？」
「…は？」
オレンジジュースをストローで吸いながら、突拍子も無いことを尋ねると、目の前でコーヒーを飲んでいる観月先輩から、彼らしからぬ返事が返ってきた。

私は不二裕太くんが好きだった。
同級生の彼の、ツンデレな可愛いところが大好きだった。
だから、当然のごとく、私は観月先輩が嫌いだった。

先輩に告白されたのは、先輩の卒業式の日だった。
その時先輩の小言だと思って、はいはいとテキトーに返事をしていると、
なぜか告白をオッケーしてしまったことになっていたのである。
自分でも、漫画か！とツッコミたくなるような話だ。

それからデートを重ね、いつの間にやら観月先輩に惹かれている。
私って単純なのかしら…
ちなみに怖くて先輩には、告白された時は先輩のこと大っ嫌いでした、とは言えていない。


「だって私、」
「裕太くんのことが好きだったんでしょう？」
「は？」
なんで知ってるんだ。
「見てれば分かります。僕が貴女のことをどれだけ好きだったと思ってるんですか。」
「知ってたのに、私に告白してきたんですか…」
「フラれると思ってましたからね。貴女が私と付き合ってくれるだなんて、想定外でした。」
うん。私も想定外でした。
「はぁー。今、裕太くんってフリーでしょー？あーあ。なんで先輩と付き合っちゃたんだろ…」
「そんなに嫌なら今すぐ僕をフッて、裕太くんのとこにでも行けばいいじゃないですか。」
先輩は意地悪だ。もう私が裕太くんのことを好きじゃないって知ってるくせに。
私が好きなのが観月はじめだって知ってるくせに。

「さっきのことですけど、」
「さっき？」
「なんで僕と付き合ってるかって。」
「ああ。はい。それが？」
「それってそんな特別な理由がいるんですか？」
「…うん？」
「僕は、Aが好きだから付き合ってるんですが。」
「……なるほど。…私、先輩のこと好きですよ。」
「僕もです。」

「あ、そう言えば、この前、裕太くんから連絡があって。」
「え？」
「『今度、観月さんちの近くを通るんですが、その時、寄りますね。』って…」
「なんで…なんで呼んでくれなかったんですか！ひどい！先輩サイテー！」
「え、ちょ、落ち着きなさい」
「これが落ち着ける訳ないじゃないですか！ゆぅーたくぅーん！」
ーーーーー

観月くん Happy birthday！

テスト、終わりました。
用語とかはテニプリと関連させて覚えます笑

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