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「入試１番とか凄いね！」
「佐久來とは大違いやな」
…向井さんのツッコミは聞かなかった事にしよう。
「あの…」
佐久間さんに話しかけようとしたら、視界の隅に猛スピードで走ってくる男子生徒の姿が入ってきた。
そしてそのままの勢いで佐久間さんや向井さんを背に庇い、俺を睨み付けて来た。
「こいつらに何の用？」
低くていい声で威嚇してくるかなりのイケメン男子の袖を向井さんが引っ張る。
「蓮、話してただけやで」
「そうそう、阿部くんと話してただけ」
「佐久來の知り合い？」
蓮と呼ばれた男子は振り返り佐久間さんに尋ねる。
佐久間さんを呼び捨てにする間柄って事は彼氏とかかな…いきなり失恋確定？
…失恋？
胸に湧き上がる痛みと浮かんだ言葉に、俺は佐久間さんに一目惚れしたのだと自覚した。
「さっき知り合ったの」
「さっき…」
眉を潜める蓮くんに向井さんが背伸びをして何か耳打ちする。
その間に佐久間さんが蓮くんの横をすり抜けて俺の側に来た。
「私、この近くの素能女学園に入学するんだけどこの桜とどうしても写真撮りたくて侵入しちゃった」
内緒にしてねと人差し指を唇に当ててウィンクしてきた。
え、あざと可愛くない？
「あ、時間だ。私そろそろ行くね。じゃあ康とめめはまた後でね」
少し離れた所で話をする向井さん達に手を振ると、佐久間さんは校門に向かって走り出した。
その途中で思い出したように立ち止まり振り返ると大きく手を振った。
「阿部くんもまったね〜」
そう言うと今度はそのまま校門の向こうに消えて行った。
あ…俺返事し忘れた。
でもまたねって言ってくれたし、またいつか会えるのかな。
そんな思いを胸に俺は暫く彼女の消えた校門を見つめていた。
俺が康をナンパしてたんじゃないかと勘違いしていた蓮と蓮が佐久來の彼氏なんじゃないかと勘違いしていた俺はすぐに和解して、そのまま康や蓮と仲良くなって。
俺が佐久來と再会するまでに時間は掛からなかった。
「亮平くん？ぼーとしてどうしたの？」
「お父さん？」
気付けば桜を見つめながら思い耽る俺を佐久來と舘世が見上げて来ていた。
「ん、昔思い出してた」
俺は舘世を抱き上げると佐久來に声を掛ける。
「外からになるけどあの桜、見に行かない？」
「行く！」
二つ返事した佐久來はそのまま俺の腕に両手を絡める。
そして俺達は散歩がてら思い出の桜を見に行ったのだった。
お部屋デート【舘世(17)side】(リクエスト作品)→←桜の出会い【亮平Side】
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氷那(プロフ) - 柑橘さん» 少しでも面白く思ってくださって良かったです！宜しければまた読みに来てくださると嬉しいです(^^) (2022年6月19日 3時) (
レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - すみません！！私の無理なお願いを聞いてもらって！でも、面白かっです！！ありがとうございます！！ (2022年6月18日 6時) (レス) id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
氷那(プロフ) - 柑橘さん» 柑橘様、今晩はです。リクエストの誘拐の話をアップさせて頂きました。かなりご期待に添えていない可能性が高いです…私の力量不足です、すみません。 少しでもお気に召す箇所があれば幸いです。 (2022年6月18日 3時) (レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
氷那(プロフ) - 柑橘さん» 柑橘様、今晩はです。 感想ありがとうございます、楽しんで頂けたようで良かったです。 私もふっかさん受け大好きなので素能町物語もサブ置き場の方でも更新して行く予定ですので、宜しければまた読みに来て頂けましたら嬉しいです！ (2022年6月16日 2時) (レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 楽しく読めました！！面白かったです！私は、ふっかさん受けが好きなので、ふっかさん受けを更新してくれることを願って、更新待ってます！！ (2022年6月14日 22時) (レス) id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷那 | 作成日時：2022年5月14日 4時
