桜の出会い【亮平Side】 ページ34
此方は素能町物語の少し過去のお話です。
親世代が高校生になっています。
ーーーーーーーーーー
今年も桜の季節がやってきた。
この時期になると必ず思い出すのは、彼女との出会い…。
高校の入学式。
新入生代表に選ばれた俺は練習の為に少し早目に登校した。
先生と打ち合わせをしてから練習場所を求めて校庭を歩いていた。
「あ…」
校庭の一角にそれは見事な花を咲かせた桜の大木があって。
勿論それも凄く綺麗なんだけど、それよりも俺はその下に広がる光景に目を奪われていた。
この高校とは異なる制服に身を包んだ女の子が憂いを帯びたような、それでいて人を惹き付ける笑顔で佇んでいた。
その手前にはここの学校の制服姿の女の子が本格的なカメラを構えてその子を撮っていた。
「次は色々なポーズしてみよか」
「任せて☆」
次の瞬間、先程までの憂いは何処へやら。
太陽の様に明るい笑顔でピースしてみたり、軽く飛んでみたりと元気よくポーズを取っていた。
その一挙手一投足に俺の目は奪われて。
気が付けば俺はその子に駆け寄っていた。
「？」
突然乱入した俺にその子はキョトンとした表情で俺を見上げてきた。
近くで見るとくりっとした大きな目に小柄な体躯、ボブ位の髪はちょっとだけ茶色く見えた。
「あ…えっと…」
駆け寄ってはみたもののどう考えても不審者だよな。
「ええね！イケメン乱入やん」
カメラを構えてる女の子が嬉しそうに何枚か写真を撮ってからカメラから顔を離した。
「んで、イケメンくんは何の用なん？」
人懐っこい笑顔を浮かべる女の子は関西弁でそう問い掛けてきた。
「あの、名前教えてください！」
どうしようか迷った挙げ句に俺の口を付いたのはそんな陳腐な台詞で。
でも女の子は俺を見上げてニッコリと笑ってくれた。
「佐久間佐久來」
「さくま、さくら」
復唱する俺に佐久間さんは問い掛けてきた。
「貴方は？」
「あ、阿部亮平です」
「阿部…どっかで聞いたような…」
関西弁の女の子が少し考えてから手をポンッと打った。
「せや、新入生代表の子ちゃう？」
「あ、うん」
この子はうちの高校っぽいから入学式の冊子か何かで見たのかな？
「凄いやん、代表って事は入試１番って事やろ？あ、私は向井康、宜しゅうな」
向井さんがそう言うと佐久間さんがキラキラした目を向けて来た。
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氷那(プロフ) - 柑橘さん» 少しでも面白く思ってくださって良かったです！宜しければまた読みに来てくださると嬉しいです(^^) (2022年6月19日 3時) (
レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - すみません！！私の無理なお願いを聞いてもらって！でも、面白かっです！！ありがとうございます！！ (2022年6月18日 6時) (レス) id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
氷那(プロフ) - 柑橘さん» 柑橘様、今晩はです。リクエストの誘拐の話をアップさせて頂きました。かなりご期待に添えていない可能性が高いです…私の力量不足です、すみません。 少しでもお気に召す箇所があれば幸いです。 (2022年6月18日 3時) (レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
氷那(プロフ) - 柑橘さん» 柑橘様、今晩はです。 感想ありがとうございます、楽しんで頂けたようで良かったです。 私もふっかさん受け大好きなので素能町物語もサブ置き場の方でも更新して行く予定ですので、宜しければまた読みに来て頂けましたら嬉しいです！ (2022年6月16日 2時) (レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 楽しく読めました！！面白かったです！私は、ふっかさん受けが好きなので、ふっかさん受けを更新してくれることを願って、更新待ってます！！ (2022年6月14日 22時) (レス) id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷那 | 作成日時：2022年5月14日 4時
