本当の気持ちは、 ページ1
＿＿涼太
目黒と最後に話をしてから、一週間程がたった。
今日は来客の予定がある。
少し、乗り気はしないが。
「…。」
目黒の荷物を詰めた段ボール箱へ落としていた視線を、
部屋の隅々まで巡らせてみる。
元々はひとり暮らしだったのだから、
少し前の状態に戻るだけ。
なのに、
なんだか部屋がやけに広く虚しく感じた。
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
来訪者を知らせるベルの音が響いて、
愁いてた心が一気に引き戻された。
はっとしてモニターを確認しに行くと、
気だるげにこちらを見つめて立っている、翔太がいた。
「ぁ、…はい。」
『俺、開けて。』
「ん。今空けるね。」
鍵を開けて翔太を出迎えると
久しぶりに来たな〜…何て言いながら少し照れたように笑っていて安心した。
部屋を見渡しているその背中。
「あんま見られると恥ずかしいんだけど…笑」
nb「あ、わりわり。」
「これ？ 目黒の荷物。」
部屋を眺めていた視線が、
あの段ボールへと向けられた。
「ん。ごめんね。」
nb「いや、そもそも目黒に頼まれたんだし。」
「…そうだけどさ。」
少し言葉に詰まる俺に
少しずつ近づいてきて、
顔を覗き込むようにしてニヤリと笑った。
ぁ、意地悪なこと考えてるときの顔。
nb「俺のど乾いた。…コーヒー飲みたいかも。」
それだけ言い終えると、
くるりと体の向きを変えてソファへと身を沈めた。
相も変わらず自由な性格に笑ってしまう。
「今淹れるね、ちょっと待って。」
もうすでにスマホを取り出していじってる翔太に声をかけて、キッチンへと足を運んだ。
翔太はブラックが好きだったよな…
「…、。」
来客用のマグを出そうと棚に目を向けると
そっと佇んでいる、目黒のそれ。
「…入れ忘れちゃった。」
nb「…？ …涼太なんか言った？」
思わず出た言葉を翔太が拾って、
こちらへ投げ掛けてきた。
「、ううん。何でもない、今準備するね」
目黒のマグを避けるようにして
予備のマグと自分のマグに手を掛けた。
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YOKO1220(プロフ) - 更新待ってました！！続きがとても気になります。 (2022年8月24日 20時) (
レス) @page12 id: 3f34e75752 (このIDを非表示/違反報告)
YOKO1220(プロフ) - 大好きなお話です。更新まってます！！ (2022年3月21日 1時) (レス) @page8 id: 3f34e75752 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - 更新待ってました！嬉しいです！！！ (2021年12月20日 17時) (レス) @page6 id: b294cacc31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無 | 作成日時：2021年10月13日 0時
