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土井side
土井「Aさん、土井です」
Aさんの店の板戸をトントンと叩く。
が、どうやら中には誰もいない？
すると、じゃり、と土を踏む音がした。
大きな荷物を抱えたAさんだ。
土井「あ、」
『え、出張……』
その大きな荷物をどさどさと落とし、
とても驚いた顔で私を指さす。
土井「急いで終わらせてきたんです。
あ、運びますか？」
そう言いながら、
Aさんの足元の荷物を拾い上げた。
『あ、ありがとうございます……あの』
ぺこりと頭を下げたAさんは、
不思議そうな表情でゆっくりと顔を上げた。
土井「はい？」
『今日は……どうして来られたんですか？』
……えぇ？
◆◇
荷物を運び、Aさんは片付けを始めた。
『食満くんが』
留三郎にAさんを
迎えに行くように言われたと話した。
『……食満くんめ』
土井「え？」
『いえ、なんでも』
小さな声で何かを呟いたAさんは、
ぶんぶんと首を振った。
『あ、これどうぞ。お疲れでしょうから』
Aさんが差し出したのは、薬用酒が入った湯呑み。
土井「ありがとうございます」
受け取ろうと手を伸ばすと、お互いの指先が触れた。
『っ……！』
土井「わっ」
それと同時にAさんの手から湯呑みが離れ、
私は危機一髪のところで掴んだ。
湯呑みの中で揺れる薬用酒。
土井「……危なかったですね」
『……ごめ、なさい』
笑顔を向ければ、
Aさんは胸に手を握りしめている。
その表情はとても困惑したような。
え……嫌だった？
Aさんが山賊に攫われた帰り、
手を繋いだこともあったんだけどな。
え……嫌だった？
土井「……すみません、手が」
『いえ！私が悪いんです……ごめんなさい』
いつもの明るくて笑顔のAさんは何処。
自分も段々と複雑な気持ちになってきた。
とりあえず薬用酒をぐっと飲み干す。
土井「はぁ……これで出張の疲れも吹っ飛びます」
『よかった』
少しだけ笑顔を見せてくれたけれど
違和感は拭えないというか、明らかだ。
土井「ど、どうします？
忍術学園へ行く予定はなかったんですよね」
『……行きます。食満くんに会いたい』
……なんで？！
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はな(プロフ) - 舞美さん» 舞美さん、初めまして！読んでくださって、ありがとうございます！！そう言ってもらえて感激です…だいぶキャラ崩れしていると思うんですが、お許しください。これからも更新頑張ります！コメントありがとうございます:) (2021年5月4日 23時) (
レス) id: f70efdef00 (このIDを非表示/違反報告)
舞美(プロフ) - はなさんの作品大好きです｡土井先生といい利吉さんといい、、私徳でございます、、。これからも応援してます！ (2021年5月3日 21時) (レス) id: 762e6989c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2021年4月18日 15時
