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you side
抜け出た魂が戻ったらしく、
正気を取り戻した利吉くん。
いや、魂が抜ける意味がわからない。
救急箱を持ってきて(私の家から持ち出された物だ)
傷付いた頬をそっと消毒してくれているのだけれど、
いまだにその顔はムスッとしている。
『なんで怒ってるの』
利吉「怒るに決まってます」
『これ？この傷？』
すると利吉くんは無言のまま頷いた。
まさかどうして私が怪我したことで怒るのだ。
『怪我くらいするよ』
利吉「……私はいつだって、
Aさんの無事を願ってると言ったでしょう」
『えぇ？……言った。言った言った！』
思わずテンション上がっちゃった。
だってあの時、
すごく衝撃を受けたことを覚えているんだもん。
今日は友でも明日は敵。
そんな忍者同士の私たちなのに。
『びっくりしたんだよ』
利吉「だからね。こんな怪我してきたら、
そりゃ怒りますよ。傷が残ったら大暴れ」
『暴れないでよ。
これくらいなら消えるよ大丈夫』
利吉「この傷でも嫌だけど、」
利吉くんは私の頬に手を添えると、
お怒りの表情からほっとしたような
少し情けない表情になった。
利吉「大怪我じゃなくて良かった……」
『ご、ごめんね』
そんな表情でそんな風に言われると
胸がきゅん、と鳴る。
勘違いしてしまうからやめてよ。
少しでも、
"大切に想ってくれているんじゃ"
なんて、間違いそうになるから。
咄嗟に頬に添えられた利吉くんの手を
剥がそうとするけれど
利吉「だめですよ」
利吉くんは空いた方の手の指先で、
傷薬の軟膏を少し取った。
そして傷にそっと触れる。
利吉「私のAさんに、傷が残りませんように」
『……利吉くんのじゃないよ』
利吉「え」
いや、あなた。
"私のAさん"って照代にも言ってたけど、
絶対に違うし。
利吉「じゃあ誰のAさんなんです？」
『だっ誰のでもないよ別に！』
もう恋はこりごりだし
ひとりで生きていく方が良いんだし
利吉「私にしておくと特典がありますよ」
『特典？』
利吉「Aさんに一生溺愛します特典」
……なにそれ。
『誰彼構わず、そういうこと言うのやめなよ』
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イリス(プロフ) - 夢主と利吉の関係性も好きだけど、なにより北石さん大好きですｗｗｗ (2022年12月5日 0時) (
レス) @page13 id: af492db464 (このIDを非表示/違反報告)
Saku*no(プロフ) - こんにちはどの作品も利吉さん好き！これからの更新頑張って下さい！！ (2022年10月30日 10時) (レス) @page1 id: 39a66916ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2022年10月30日 10時
