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利吉side



利吉「……好きになって?」



『……怖い』




絡ませた指。

Aさんの瞳が揺れる。



また、傷付くんじゃないか。
もう、傷付きたくない。



そんな想いが、
きっとAさんを不安にさせている。



Aさんの心を、身体を
傷付けた奴をぶん殴ってやりたいけれど
そんなことで自分の手を痛めるなら、


この手で、この腕で。
優しく、Aさんを抱きしめたい。




利吉「……大丈夫」



『利吉くん?』




答えは急がないから。


自分こそ、
臆病だから肝心なことには触れられない。


拒絶されることが怖いから、
それとないことばかり言ってしまうけれど。




利吉「そうだ、今日は一緒に眠ろう?Aさん」



『ん……変なことしないでね』



利吉「残念」



『え!』




あぁ、だから可愛いのだ。
布団から逃げようとするAさんを捕まえて。




利吉「大丈夫、何もしませんよ」





ただ、散々傍にいさせてほしい。





そう、そしてふたり仲良く並んで眠ったんだった……





◆◇







北石「……さん、利吉さん!」



利吉「どうしました?!
  Aさ……なんだ北石か」



北石「なんだ、じゃないの!
  私が話してるのにぼーっとしちゃって!
  それに、私はAさんじゃありません!」




はっと気付けば、
北石がまたプリプリ怒っている。




利吉「当たり前だ。
  北石とAさん、比べるに値せん」



北石「叶うことなら利吉さんをぶん殴りたいわ。
  ……で、Aさんは?」



利吉「あぁ、今日はちょっと用事」




あれからAさんは、
私との距離感に悩んでいるようだ。

とくに変に距離を置かれたり
一緒にいることを嫌がったりというわけではなく、
戸惑っているような感じ。



……という私も、相変わらずそれとない言葉で
繋ぎ止めているような。


これではいけない、と思いつつも
この状況に甘えてしまっているのだから


どうしたものかと溜め息を吐いた。




北石「何?!溜め息!」




利吉「わーわー喚いてばかり。良いなぁ君は」

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設定タグ:忍たま , 山田利吉 , RKRN   
作品ジャンル:恋愛
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イリス(プロフ) - 夢主と利吉の関係性も好きだけど、なにより北石さん大好きですwww (2022年12月5日 0時) (レス) @page13 id: af492db464 (このIDを非表示/違反報告)
Saku*no(プロフ) - こんにちはどの作品も利吉さん好き!これからの更新頑張って下さい!! (2022年10月30日 10時) (レス) @page1 id: 39a66916ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2022年10月30日 10時

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