【忍たま】利吉さんはいじわるだ。【山田利吉】 (ページ33)

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you side

ついに明日。
利吉さんとお出かけの日です。

どうしましょう。
楽しみでお遣いも足取り軽く。
食堂のおばちゃんに頼まれた白菜も、
全然重くありません。

乱太郎「あ、Aさーん！」

きり丸「こんにちはー！」

『乱太郎くんに、きり丸くん』

こんな所でどうしたのかと聞けば、
私の背中側にあるお屋敷を指差す。

『ん？このお屋敷？』

乱太郎「今ここを通りかかったら、6年生の
　立花仙蔵先輩を見つけたんですけど」

きり丸「俺たち、忍務の邪魔だーって
　追い出されちゃいました」

『そういえば6年生は、昨日から実習に出るって
　言ってたね。そんなに怒られたの？』

実は仙蔵くんはこのお屋敷に潜入しているそう。
仙蔵くんは今回、女中として潜入している。

すると通りかかった乱太郎くんたちにバレて、
仙蔵先輩だー！とワーワー騒ぎ出したので、
叩き出したという事らしい。

『それは仙蔵くんも怒る』

バレたら大変だもんね。

乱太郎「反省してます…」

『でも、すごい大きなお屋敷だね』

どこまで塀が続いてるの？という位。
すると門から、ひとりの女性が出てきた。

女中さんかな？
此方へ歩いてくる。

「こんにちは」

その女性は私たちの前まで来ると、
にっこり笑顔で挨拶をして…

……なんて、なんて綺麗な方だろう。

『こ、こんにちは』

思わず緊張して、私は挨拶を返すと、

「「こんにちは、利吉さーん！」」

『え！』

乱太郎くんときり丸くん、利吉さんって言った？
こ、この綺麗な女性が？

利吉「ふふっ。……………A。私だよ」

女性は綺麗に笑ったかと思うと、
たちまち利吉さんに早替わりしてしまった。

『ほんとに、利吉さん？！』

利吉「あぁ、仕事でね。変装してた」

私の好きな人は

私より綺麗なお姉さんです。