【忍たま】利吉さんはいじわるだ。【山田利吉】 (ページ17)

今日:89 hit、昨日:61 hit、合計:262,340 hit

16 ページ17

you side

乱太郎「北石先生もお出かけですか？」

北石「お出かけとは違うんだけどね、
　ここで待ち合わせしてるの」

北石さんはパチっとウインクして見せた。
ほんと、可愛い人だなぁ。
待ち合わせ…誰とだろうか……まさか、ね。

「北石、待たせた」

誰とだろうかって、嫌な予感はしていたのだけれど。まさか本当に貴方だったとは。

利吉さん。

「「「利吉さんこんにちはー！」」」

利吉「はいはい、こんにちは。
って、Aも一緒だったのか」

『利吉さん、こんにちは』

この間の似顔絵の一件で、気まずいやら恥ずかしいやらで、私は挨拶するのが精一杯だった。

乱太郎「今日は休みなので、4人でお出かけです。
Aさんは素敵な小袖も仕立てたんですよ」

利吉「新しい小袖か。いいじゃないか。
　 A、見せて」

『え』

そんなの言われたら恥ずかしいんですが。
その前に、利吉さん。
お隣に北石さんがいらっしゃるんだから、
私には構わない方が良いかと。

包みから出し渋っていると、

利吉「見せてほしいなぁ、A」

なぜかにっこり笑顔で言われるものだから、
素直に見せるしかないと悟った。

『こ、これです』

利吉「綺麗だな、Aに似合いそうだ」

包みを解いて見せると利吉さんはそんな事を言うもんだから、私の方が焦ってしまう。

北石さんが。北石さんがいらっしゃるのに。
私の事はいいですから。

ね、利吉さん。

嬉しくなってしまうから、言わないで。