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you side
ぐぅ
お腹の虫が鳴った。
なんて緊張感のない、私のお腹。
『夜、食べ損ねたからなぁ』
私はここ数週間、
とある城に女中として入り込んでいる。
まぁちょっとした忍者のお仕事。
ギャラも良く、ふらっと遠い土地で仕事するのも良い。
『お腹空いたなぁ』
書庫で探し物をしながら思い出すのは、
この間忍術学園で食べた定食。
本っ当に美味しかった!
連れてきてくれた利吉くんに感謝。
また食べたいなぁ……
私はあの日のことを思い出した。
◆◇
帰り道、利吉くんと並んで歩く。
お腹の膨れた私は、鼻歌まじりでご機嫌だ。
"とりあえず手でも繋いでおきます?"とか
言われたのでお断りした。
利吉「美味しかったでしょう?」
『うん!毎日通いたいくらい』
利吉「じゃぁ毎日待ち合わせして、」
『しないよ。それくらい美味しかったってことだよ』
放っておくとよくわからないことを言い続けるんだろうから、ここいらで止めておく。
利吉「………仕方ないですね。
でも約束してほしいことがあります」
『約束?』
ちなみに、何が仕方ないのかは理解できなかった。
利吉「そうです。またAさんが忍術学園の食堂に
行きたくなったら、私に言ってください」
『えー』
利吉「ひとりで行ってみなさい。
"あれ?スィートダーリンは一緒じゃないの?"って
言われますよ」
『そんなこと誰も言わないよ』
安心してよ。
プロ忍の利吉さんと、ぼちぼちプロ忍のお姉さんくらいにしか皆さん思ってないよ。
利吉「Aさんがスィートハニーなんだから、
私はスィートダーリンのはずでは……?」
独り言を呟く利吉くん。
少し距離を取りつつ見守っていると、
また何か言われるのか、利吉くんは私をちらりと見た。
利吉「……じゃぁこれだけは約束してください」
『約束?』
利吉「私に無理をするなと言うなら、
Aさんもそうですよ。疲れてるなら空腹なら、
きちんと食べて休んでください」
それもそうだ……偉そうに体調管理しろと言って、
自分は食べるものも食べず、仕事に没頭して。
『……うん!せっかく姉と慕ってくれてるんだもんね。
ちゃんとしないとね!』
利吉「違いますよ、阿保ですね」
何なのこの人。
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はな(プロフ) - でん太郎さん» お返事遅くなりました!利吉さんどんどん変になっていきますどうしよう笑"大好きだなんて!ありがとうございます!とっても嬉しいです!のろのろ更新ですが頑張りますね。コメントありがとうございます❤️ (2022年7月31日 9時) (レス) @page42 id: f70efdef00 (このIDを非表示/違反報告)
でん太郎(プロフ) - 利吉さんがギャグ枠になってるのがツボすぎて、大好きです…😭ここで他の作品のことをお伝えするのもアレかとは思いますが、全作品、構成も夢主も、文章もとても大好きです、これからもずっと応援しています🙇♀️ (2022年7月13日 22時) (レス) @page9 id: 1487e65024 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 青野ゆあんさん» ありがとうございます!ちょっと変わった利吉さんに挑戦です〜更新頑張りますので、引き続き読んで貰えたら嬉しいです。コメントありがとうございます! (2021年12月25日 22時) (レス) @page12 id: f70efdef00 (このIDを非表示/違反報告)
青野ゆあん(プロフ) - 好き,,,めっちゃ好き,,, (2021年12月19日 23時) (レス) @page4 id: a96dc153b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2021年12月19日 1時