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土井side



"ありがとう、半助さん"




自分のAへの態度のせいで、
"土井先生"と呼ばれるようになった。


自分のせいだけれど、やっぱり寂しいな……
なんて思っていたから嬉しかった。



まさかAのことを
こんな風に想うようになるなんて、
想像もしていなかったけれど。



涙を溜めて、へらりとした笑顔。




土井「可愛かったな……」




……いやいや、そうじゃなくて。




土井「恥ずかしいとか言ってる場合じゃないんだよ」




傍へきてくれたのに。


顔を見る余裕がないからと、
思い切り目を逸らしてしまった。




"傷付くんですけど"




聞こえていた。

Aを、傷付けた。







思い出すのは、さっきお開きとなった親睦会。
……あ、豆腐パーティー。




『ありがとう!楽しかった!』



兵助「俺もです!これから宜しくお願いします」




生徒たちには笑顔で、いつものAだったけれど
私に視線を向けることはなくて。



私は部屋に戻っていくAの背中を見つめ、
ひどく後悔した。




土井「……謝らないとな」




あの笑顔がもう見れないなんて、嫌だ。
Aと話せないなんて、嫌だ。



Aは悪くない。



恥ずかしいとか、
傷付けて良い理由になんてならない。




土井「部屋に……いるかな」





◆◇




山田「あ、半助」



土井「はい、なんでしょう」




Aの部屋へ行く途中、山田先生に呼び止められた。
小声で話し出す山田先生に、耳を傾ける。




山田「Aがいじけてるぞ」



土井「い、いじけてる?」



山田「あぁ。今、元気がないようだったから
  部屋を訪ねたんだが……怒ってるというか、
  悲しんでるというか」




絶対に、あの親睦会の件じゃないか。




山田「半助が冷たい、酷いってな。
  どうして普通に接してやらないんだ。
  嫌いなわけじゃあるまいし」



土井「……だから困ってるんです」




大きく溜め息を吐く。


好きなのに、そうできないから。
好きだから、接し方がわからなくて。




山田「はぁ……何かあったんなら、即行動!」



土井「ったぁ!!……はいぃ!」




山田先生にバシン!と背中を叩かれ、
私は再度、Aの部屋を訪ねる決心をした。








山田「ったく、世話の焼ける……」

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設定タグ:忍たま , 土井先生 , 土井半助   
作品ジャンル:恋愛
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梅こんぶ(プロフ) - こんばんは!そして新作おめでとうございます!私も土井先生も大好きでいつもはなさんの作る小説&ドキドキ&恋愛&いろいろ楽しみにしていました☆後お気に入り登録しました無理せずに頑張ってください! (2021年11月21日 1時) (レス) id: 067eb46949 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2021年11月20日 23時

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