【忍たま】私は久々知くんが。【久々知兵助】

何なの ページ7

you side




『ごめんなさい、ほんと』




久々知くんは胸元をさすりながら、
大丈夫だよ、と笑顔で答えてくれた。


あぁ、天使。




兵助「それに、手ぬぐい。
　 いつでもよかったのに……
　 綺麗に洗ってくれてありがとう」




あれ？
すぐ必要的な話は……はて？




兵助「どうしたの？」



『あ、ううん。尾浜くんに、
　今すぐ必要だから届けてほしいって言われて
　来たもんだから』



兵助「え？……あ、うん、そうかも」




そうかも？
真相はよくわからないけれど、まぁいいか。



少し呆けていると、
久々知くんが私から受け取った手ぬぐいを
ぎゅっと握りしめながら話し出す。






兵助「……そういえばこの間、
　 学園長先生の庵の辺りにいた？……三郎と」




この間？この間……あ！




『うん、学級委員長全員が学園長先生に呼ばれてね。
　私と鉢屋くんが早く着いたから、
　外で待っていたの』




ちなみに先日、集まった理由だけど。
学園長先生、呼んでみただけじゃー！だって。

全員でずっこけたのは、記憶に新しい。





兵助「……そっか、そういうことか」




何故か、
ほっとしたような笑顔を浮かべる久々知くん。



へへ、と鼻をかいた久々知くんの鼻の先が
真っ黒に染まった。

手にすすが付いていたのだろう。




『あ、久々知くん。鼻にすすが付いちゃった……』



兵助「え、うそ」



自分の手ぬぐいを差し出すと、
久々知くんは受け取って鼻を拭いた。

そして手ぬぐいを見て、声を上げる。




兵助「わ、本当だ……全部取れたかなぁ？」



『うん、大丈夫。綺麗になったよ』



兵助「良かった。ありがとう、A」




かっ………可愛いっ！

何なの、その笑顔。
何なの、ちょっと頬を染めて……どうして！






久々知くんって、何なの。

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