【短編集】夢を見た (ページ6)

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⛰️お家に帰ろうページ6

大学生になってソウルに上京してきた私には彼氏がいる。

その彼氏も同じく地方から出てきた子、チェサン

彼と出会ったのは大学生活が始まって割とすぐ。新入生説明会でお互い地方出身と言うことを会話の中で知り、親近感を感じた私たちは連絡先を交換してからすぐに距離を縮めて付き合うことになった

サンが二年生の時に「同棲してみない？」と提案してきてからは大学近くのマンションで暮らしている。

サニはとても優しくて可愛くて頼れるかっこいい彼氏！
何も言うことはない。

あ、ただ少し不満を言うとすれば束縛が激しいこと。
大学のサークルや友達との飲み会ですら、何時に帰るの？もう21時だけど遅すぎない？だとかそこに男いるの？ヤー無視しないで！だとか心配症なくらい心配してくる

でも、それも愛されている証拠だと思って幸せを感じていた。

サナと過ごす金曜日少しお酒を飲んでたら珍しくお酒を飲むと言うので一口あげると「うぇーー苦い」という顔と声を出してオーバーに顔を歪める

SN「ねえ、A明日のデートどこ行きたい？」

「んー、どこでもいいよ」

SN「Aはいっつもそう言う」と少しムスッとした顔をする

「サナがいればどこでも楽しいよ」

SN「うわぁあああ！A大好きぃ♡」
頬にポッポしてくるので、サナの顔を見れば顔が赤くなっていた

あ、これは酔ってるな…？

「サナ顔が赤いよ」

SN「うん、暑い」

「可愛い」

SN「かわいくないよー」
ぽやぽやした様子でサニはゆっくりと昔話を始めた

産まれてから高校生まで居たところは緑豊かで、いつか私を連れて行きたいということ

そしてそこには幼馴染が居て、その子とはとても仲が良くて良い子だとしきりに褒める

この話は、シラフの時にも何度も聞いている。だけどそれくらいいい子で恋しいんだろうな…と聞くたびに思っている。
私は、そうなんだと相槌をうつ。

その後も幼馴染や故郷の話をしていた。

SN「俺が溝に落ちた時もその子たちが助けてくれて家まで送ってくれてねー」
段々と寂しくなってきたみたいで瞳がうるうるしている

「サニにとって大切な場所で大切な人たちなんだね」

SN「そうなの」
そう返事だけして、机に突っ伏して寝始めた。