【短編集】夢を見た (ページ20)

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オッパの顔を見れば先程までムスッとしていた顔が柔らかくなっていて、わたしも笑う

「オッパはどうして遠くからでもわたしのこと見つけられるの？」
何度もオッパの家に行く時に、駅に到着連絡も入れてないのにオッパは改札ですぐにわたしを見つけてくれたり、すれ違うことなくわたしを見つけてくれる

SH「俺は夜目が効くから夜でも見えるよ。その中でもAは特別。人混みの中でもすぐわかる」

「オッパの特技わたしを見つけることだね〜！！」

「そうだよ。だからAのことも見つけられた」
ニコニコしながら顔をすごく近づけられる。流石にこの距離は暗くても見える…

「オッパ…近い…」

SH「あ、見えてるんだね。ふふ、照れてて可愛い」
オッパはふふっと軽く笑って前を向く

私が夜暗い所であまり見えないことを知ってから、オッパはいつも腕を組んでゆっくり歩いてくれるようになった。
帰り道に一緒にいる時間が増えるから好き
手を繋ぐよりもお互いの体温が感じられるから腕組む方が好き

オッパは心配心配って言うけど、私はオッパと距離が縮まるから鳥目なのもラッキーだと思ってるの。

だからオッパ
暗い道でもわたしのこと見つけて連れて帰ってね。

さっき抱きつけなかったことを思い出して、オッパの腰にぎゅうっとくっつけば「わー、危ないでしょ」としっかり受け止めてくれるオッパが好き