episode15 ページ15
『僕、暗いところが落ち着くんだ。』
映画が始まる直前
ホンくんが話し始めた。
「…暗いところ？」
『こういう客席の少ない劇場とか、プラネタリウムとか。』
「…私、も。普段うるさくしてるけど一人の時はこういう場所が落ち着くよ」
途切れ途切れだけど会話が成り立つと嬉しい
ホンくんと自分の共通点を見つけただけで口元が緩んでしまう
単純だ、私は。
『僕も映画は一人で観るよ』
「え？」
『ユキとジョンハンはあまり興味無いから』
…何、何喜んでんだ自分。
てっきり恋人のようにホンくんとユキちゃんが映画を観に来てるものかと思っていたから？
じゃあ、
また誘ってもいいのかな…？
恋愛映画は大抵サスペンス込みでなかったら展開が決まっている
ヒロインの女の子が恋する男子はなかなかヒロインの気持ちに気付かない
そして好きな人ではなく、好きな人の親友に恋をされる
一時期は自分が好きな人ではなく、自分のことを好きな人と付き合うも
結局ラストは好きな人と両思いになりハッピーエンド。
これがお決まりだがこの映画は違う。
男性が主人公であり、ヒロインとは映画の冒頭から結ばれている
だけどヒロインは愛する男性と並んで歩いてる最中に男性を庇って交通事故に遭いこの世を去ってしまう
男性が亡くなったヒロインを探して彷徨うといったストーリーである
「…」
私はこういった涙ものには弱い
愛する人が自分の目の前で亡くなるなんて、想像もつかない
亡くなってどう生きればいいのか、分からない
鑑賞しながらそんなことを考えてしまう
ホンくんはどんな風に映画を観ているんだろう
気になり隣を向くと、私に気付いたのか彼もこちらを振り向き
目が合った。
恥ずかしくすぐに目をそらすと自分の顔が熱くなったのが分かった
・
『最後まさかああなるとはねー…』
エンドロールまでしっかりと観て帰りながらホンくんが第一声そう発した
私もそう思った
ヒロインの後追いを彼女のお墓の前にやるなんて、まるであの映画のようだった
えっと…確か、タイトルが…
『愛してる』
「え？」
『ミアナダ、サランハンダ。ごめん、愛してるのラストシーンと一緒だね』
「あ…あ、それだ。うん、それだ」
振り向いて突然愛してると言われたのかと思った。
ドキッとしないわけない
・
好きな人からの、愛してるなんて言葉。
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キキ - とても面白くて一気の読んじゃいました！続き楽しみにしてます^ ^ (2019年12月14日 17時) (
レス) id: b5b68b1f48 (このIDを非表示/違反報告)
mkinsprit(プロフ) - ホンくんの自分の気持ちに気づいた時の男らしい告白を楽しみに待ってます！でも、この2人の気持ちが重なるまでにある色々な出来事、それもまた楽しみです。ね、剛田ジョンハニ^_^更新を楽しみに待っています！頑張ってください^_^ (2019年11月25日 23時) (レス) id: 0bd1ab3dc1 (このIDを非表示/違反報告)
strawberry(プロフ) - いつも見てます！主人公ちゃんが中学校の時好きだった人で、btsのホソクさんはどうでしょう(o^^o)これからも更新頑張ってください！ (2019年11月23日 22時) (レス) id: b15d1f6763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっこちゃん
| 作成日時：2019年11月5日 23時
