この夜を止めてよ Ryo.Yoshizawa

episode24 ページ24

"ごちそうさまでしたー！"
"課長、また明後日〜"

『お邪魔しました。』


終電ギリギリまで飲んでいた。
最後は気を利かせて神木君が片付けを一緒にしてくれた

…はあ。
なんかドッと疲れた…


夫:んー…



ソファーに横になって酔い潰れている夫
主催者のくせに何してんのよ…

「ねえ、ベッドで寝てよー」

夫も夫だ。
こんな人が本当に若い女の子と不倫しているの？
年の割に若く見られる方だが、もう31歳だ

起きる気配もしないので
布団をかけてあげた。



……私がいなくなっても、この人は不自由無いんだろうな。

そう思うと虚しい気もする


でも私が彼を選ぶなんてありえない
安定も何も無い
若いのだからまだ遊びたいだろうし



夫:A〜

お風呂に入ろうとした時、腕を引っ張られた


「何？」


夫:俺お前のこと大好きだよ〜〜

…酔ってる。
酔うと、私に甘い言葉を投げかける


「…私も、」



「愛してるよ」





・



連れ出してはくれない


彼は決して


分かっているから会う度に恋い焦がれてしまう

これが最後なのでは無いか



いつかバレて
会うことができなくなってしまうのすら



今の幸せには敵わない



・



夫:…明太子の卵焼きねえ…





それは
決して遠くない話だと


私たちは気付いてなかった



いや


気付いてないのは


きっと私だけだったのかもしれない

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