真実が知りたい僕達_03 ページ45
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you side
「ーー、…！……！」
誰かが、話している声がする。
誰だ…？……ハリーと、クィレル先生と……もう一人？聞いたことの無い声だ。
目を開けなきゃなのに、瞼が重くて上手く目を開けられない。
「この娘を殺されたくなかったら！さっさと石を渡せ！！」
クィレル先生の大きな声で、瞼がひらく。
ここ、どこだ？頭痛い。
『…はりー？』
辺りを見渡すと、ハリーがクィレル先生に馬乗りにされていて…首を絞められている。助けなきゃ、そう思って、力が入らない腕にムチを打って杖を取り出す。
だが、その瞬間だった。
ハリーが、クィレル先生の手に触れた瞬間に…クィレル先生の手から、煙が出て…火傷？のような…なんだろ、あれ。
「うああああ？！？！」
悲痛な声を上げる、クィレル先生。ハリーが触れたその手は灰となり、ぼろぼろと崩れていく。
「何だこの魔法は…！？」
「バカ者！早く石を奪え！！」
何者かの声で、またハリーの事を襲おうとするクィレル先生。だが、今度はハリーが手をクィレル先生の顔に押し付ける。と、先程の手と同じようにどんどんと灰となっていった。
『…クィレル、せん、せ…』
そして、全身が灰となってそのまま倒れて…文字通り、崩れてしまった。
「…A…！？」
『ハリー、大丈夫…だった…？』
「僕は大丈夫、だけどAは？」
『私も…一体、何が…』
「クィレル先生だったんだ、賢者の石を狙っていたのは…」
そう言うと、階段に落ちていた石を拾い上げるハリー。赤くて…とても綺麗な石だった。
『これが、賢者の石』
「！！A！」
ハリーに押されて、バランスを崩して倒れてしまう。今日はよく押される日だ。
すると、すぐ横を…クィレル先生から出てきた黒いナニカが、ハリーを通り抜けてそのまま部屋を出ていってしまった。
『ハ、ハリー！？』
「……」
完全に気を失っているようだった。息はしてるみたいだ、よかった。けどどうしよう、それに…あれは、一体なに…？
いや、もうその前に、誰か、助けを呼ばないと…
わからないことだらけだったけど、とりあえずハリーを助けないとそう思い、部屋を出た。
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作者名：リン | 作成日時：2022年11月7日 2時
