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ペルセウスの船上にはこれでもかという数の兵士が控えていて、俺らをあっという間に取り囲んだ。
が、先頭にいる脳筋バカの持つソレが見たことねえ武器だからか、その距離は一定だ。
「えっとね、あんなにみんなでジーマーでシリアスに、銃って文明の重みとか、それでもなお不殺を貫く意味とか、語ってたのが…」
成り行きでマグマについてくる形になっていたメンタリストが、顔を引きつらせる。
まあ、ぶち壊された感が否めねえのは同感だ。
なんせ、ビビる兵士たちに向けて、マグマは容赦なく引き金を引いてやがる。
「ムハハハ死ねーイバラ！！テメーブチ殺してやる！！」
「もう全部アホらしくなる思い切りの良さ！マグマちゃんオンリーワンの強みよねそれ…」
数多いる兵士の後方に身を潜めてやがるイバラ。
標準もクソもねえマグマの拳銃は、連発で3回、銃声を轟かせた。
一発は帆に、一発はイバラの側の樽に、もう一発は伝声管にブチ当たって弾ける。
四発目のトリガーを引く前に、そんなバカの脳天にニッキーの拳が振りおりた。
最後に当たった伝声管が金属製だったおかげで、ペルセウス中に張り巡らせたあらゆる場所で金属音が鳴り響く。
それを聞いた兵士たちが、おありがてえことに、妖術使いが複数人いると勘違いしてくれる。
何回も殴られて頭の上にコブを重ねたマグマから拳銃を奪い、残弾数を確認する陽の腕を引く。
用紙にマグネシウムの粉末を包んで、それを銃口に詰めれば、何だソレと言いたげな陽と目が合った。
「マグネシウムだ。即席の打ち上げ花火だな」
上に向けて撃てとジェスチャーで合図すると、不良警官は空へ向かってトリガーを引いた。
瞬間、その銃口から飛び出した光の束。
そんなに量詰めてねえから、目眩し程度の威力しかねえが、それでも原理原則を知らねえ奴らからしたら立派な武器になる。
見掛け倒しな光の柱を見て、メンタリストがここぞとばかりに「妖術『光の槍』！！」と叫んだ。
「船内50人の妖術使いたちが光でチュイーンてしちゃうよ〜」
静まりかえった甲板で、最初にマグマが開けやがった帆の穴や、撃ち壊された樽へ各々の視線が流れていくのがわかる。
あっと言う間に花火は終わっちまったが、そんなこと気がつかねえほど顔を青ざめさせた兵士たち。
「うわあああああ！！」
蜘蛛の子を散らすみてえに船から海へ飛び込んでいく大の男ども。
「シャアア効いてんぜハッタリ！」
「ククク。銃自体はハッタリでも何でもねえガチだしな」
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sora(プロフ) - カルーアさん» とても長い作品になってしまいましたが、終わりを惜しんでいただけて感無量です。なかなか世の中が落ち着きませんが、カルーアさんもお気をつけてお過ごしくださいませ。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2020年12月28日 23時) (
レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - カルーアさん» ご感想ありがとうございます。どんなに色んなものがなくなっても、人間の根底はそう変わらないと私は思っています。彼が好きだからというよりも、彼女のどこまでも人間らしい気持ちが、何より裏切りたくないという誠実につながるのではと考えました。なんだかんだで→ (2020年12月28日 23時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
カルーア(プロフ) - この世の中コロナも変異種が出たりと不安が多いですし、soraさんも体調には気をつけてどうかお過ごしください。続編も楽しみにしています。 (2020年12月28日 9時) (レス) id: 0fc594eb2a (このIDを非表示/違反報告)
カルーア(プロフ) - 人生青史�ゴ扱襪�めでとうございます。夢主ちゃんは記憶が無い中で本の中の自分とその自分が愛している千空を信じ続ける姿に心打たれます。もうすぐ終わりということでとても寂しく思いますが、最後まで心より応援させていただきます。 (2020年12月28日 8時) (レス) id: 0fc594eb2a (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 坂田銀糖さん» 書き込みありがとうございます。本当は毎日更新をまたしたいのですが、なにぶん気分の上下が激しく…できる時にまとめて更新になってしまい申し訳ありません。後少しで彼女と彼の関係も変わるかと思います。もう少しこのまま読み進めてください。よろしくお願いします。 (2020年12月27日 21時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年10月21日 9時
