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「そんなあたしを差し置いて、あんたは何よ？随分楽しそうに実験をしてたっていうじゃあないの」
昨日というと、康一くんに告白がうまくいかなかった件だろう。
そんなこと、私にはどうだって良いのよ。
だんだんと腹も立ってきて、食い込む髪が指を切るのも無視し、力任せにハサミを動かした。
「きみと康一くんがくっつこーが破局しよーがどうでもいいわよ！！」
断ち切った黒髪が風に舞って窓の外へ落ちていく。
唐突に軽くなった頭と、拘束のとれた手。
そのままの勢いでハサミを山岸由花子へぶん投げたら、今度は彼女の黒髪が生き物のように動いてハサミをはたき落とした。
それがスタンドの能力かもとか、殺されかけたこととか、全部頭から吹っ飛んで、手当たり次第に床に散らばる文具を投げる。
「私が昔からずっと好きなのは東方仗助だけよ！康一くんが好きなら捕まえるなり何なりすれば？！」
何を投げても、彼女は両手で荷物を持ったまま、長い髪の毛だけで防御して、消しゴム一つですら届くそぶりはない。
最後にノートをぶん投げて、バサバサと音を立てて廊下に落ちたのを見届けたあと、山岸由花子はすまし顔のまま私を見下ろした。
「あらそう。ならいいわ」
唐突に色をなくした眼差しから、すっかり私に対する興味がなくなったことがわかった。
さっさと踵を返して化学実験室に向かっていく彼女の背中を見て、やっと一息つく。
何で高校生活を普通に過ごせないのよ…
変な能力を手に入れるし、よくわからない女に勘違いされて殺されそうになるし。
腰が抜けて座り込んだ。
散らばった文具とノート類が無残で、大きく息を吐いたら、窓から入り込んだ風が私の中途半端に切られた黒髪を揺らした。
「ああ…」
小学校から伸ばしてきて、手入れもかかさずにやって、自慢だったストレートヘア。
長さもまちまちで、一番短いのなんか、肩にも届かない長さになってしまった。
雑に切られた今までの努力の結晶を見たら涙が溢れてきて、久しぶりにバージンエモーションに感情を抜かれずに泣いた。
やっと職員室から解放されて教室に戻ると、億泰だけが暇そうに俺の席に座ってた。
「Aは？」
「それがよォ〜、俺もよく分かんねえんだよ仗助〜」
要領を得ねえ億泰の話をまとめると、休み時間になってもAも俺もなかなか教室に戻ってこねーから、億泰はわざわざ実習練の方まで探しに行ったらしい。
そこでAを見つけたらしいんだが…
「見つけたんだけどよ〜」
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まゆげ - とても面白くて�，�らイッキ見しちゃいました！まってます❤︎ (1月10日 14時) (
レス) @page41 id: 0d6506373d (このIDを非表示/違反報告)
らりら(プロフ) - 度々読み返してます！更新楽しみにします！無理のない範囲で頑張ってください！応援しています☺︎ (8月12日 23時) (レス) @page41 id: 70cf89f8ce (このIDを非表示/違反報告)
よる - めちゃくちゃ女の子の設定が大好きです！！いい感じに狂ってる異常性が好みです！！ありがとうございます！ (7月5日 11時) (レス) @page41 id: a8f28a0fa7 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - とても面白いですね！！自分ジョジョが大好きなのでとてもありがたいです！！無理のない程度で更新頑張って下さい！！ (2023年2月15日 23時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 大豆太郎さん» 書き込みありがとうございます。1番好きと言っていただけてとても嬉しいです。更新はとても遅いのですが、気楽に、お暇な時にでも覗きに来ていただけますと幸いです。よろしくお願いします。 (2022年9月29日 17時) (レス) id: a1dae06abc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年9月29日 20時
