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選抜参加者は18歳に限らないようで、中には二児の母まで立候補しているようだった。
宰相イバラが次々に女子たちを「アリ」か「ナシ」により分けていく様子をよく観察する。
見た目、スタイル、年齢、性格…
色んな観点で見ているようだけれど、そのどれかが合格点なら良いという訳ではないらしい。
少なくとも、見た目は必須ポイントみたい。
十数人いた候補者がどんどん減り、ようやく、コハクの番が来た。
「私の名はコハ…じゃない、コハクでーす！戦闘ならば任…じゃなくて、めっぽう元気なのは取り柄と言わ、言われます！よろしくです！」
親指を突き出して、慣れないウィンクに顔がすっかり歪んでしまっている。
アマリリスと違って、元気な性格を全面に押し出したのだろうけれど、それが吉と出るかどうか…
反応に困っているイバラは、数回瞬きをしたあと、にっこり笑って彼女に手を差し出し…
「でもね見た目はカワイイし！あとはおじちゃん思うにね、スタイルがボンキュボーンだし問題ないでしょ〜」
彼女の胸へ伸ばした。
頭で考えるよりも、防衛本能で咄嗟にイバラの手を掴みにかかるコハク。
伸ばされた大きな掌を両手で握ったのを見て、私は思わず足を踏み出してしまった。
あれ小指を折る気だ…！
何をされるか気付いていないイバラと、にこやかな顔のまま小指に手をかけるコハク。
間に合わない…！
こんな所で騒動を起こせば、潜入なんて以ての外だ。
喧嘩早いにもほどがある！
けれど、私が彼女に駆け寄るより先に、コハクとイバラの腕を払うように何かが割り入った。
モズの槍だ。
視力が良いらしいコハクは、すぐに自分の腕を狙ってきた槍に気付いてイバラの手を離したから怪我はないようだけれど、掌を槍で叩かれたイバラは不服そうにモズを振り返る。
「痛！なにモズ君？」
「蜂がいました。季節ですから」
「あ、そ…」
モズ達から距離をとって歩き出したコハクに、私もほっと胸を撫で下ろす。
どうやら彼が腕利きの戦士というのは確からしい。
宰相の護衛としてここに着いてきてたのか…。
しかし安心したのも束の間のことで。
アマリリスたちの方へ戻っていくコハクに「アリ！」と判定を下したイバラを無視して、モズが大股で近付いていく。
まずい。
コハクの歩みが止まったところを見ると、どうやら小声で話しかけられているようだ。
ここでコハクが怪しまれたら困る。
闘えるのは彼女しかいないのだ。
私は駆け寄るなり彼の腕をとって振り返らせた。
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sora(プロフ) - 北さん» そして、この小説をきっかけにアニメだけではなく、原作まで手を伸ばしていただけたこと本当に嬉しいです。原作の彼らが大好き過ぎてできた作品なので、是非本編を片手に読み進めていただけると幸いです。宝島編はまだ続きますが、最後までよろしくお願いします。 (2020年8月2日 16時) (
レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 北さん» いつもご感想ありがとうございます。小さな手がかりからでも誕生日を当てられるくらい、彼も彼女のとの些細な日常を大切にしていると思います。いつも静かに寄り添ってくれていたからこそ、真正面からぶつかるのは、彼自身ドキドキしたかと思いますが。→ (2020年8月2日 16時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 実は私、アニメ民でほとんど内容を知らなかったんです。けれど、この小説を本当に楽しく読みたいと思い、漫画も読み始めてしまいました。（ついでに星の息も読み返してしまい追いつくのが大変でしたが）。これからも無理のない程度に頑張って下さい。楽しみにしています (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 千空が誕生日を当てたとき、なんてヤバイやつなんだ…と心から尊敬しました（一個前の作品と続けて読んだためこの章じゃないかもしれませんが）。本当にsora様の書くお話が好きでたまりません (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 完結お疲れ様です。お疲れ様でした。本当…もう…素敵でした…。私の語彙力では言い表せませんが、とにかく読んでいて幸せでした。愛史ちゃんの記憶が消えてしまってとても悲しいですが、記憶がなくなってもなお、千空を信用していてなんだかきゅんきゅんします。 (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年7月19日 22時
