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「コハクがキリサメ、アマリリスが男たち…とは言っても、宰相とかに色仕掛けが効くとは限らないし、せっかくモズと顔見知りなら、それを使った方がいいでしょう」
効率的に考えてそう判断するAは、まるで3700年前に戻ったかのようだった。
恋愛よりも今の最善の選択肢を選ぶ様子は、これまでの立場が逆転したかのようで複雑な気分だ。
メンタリストが口うるさく言ってきた理由が、理解はできていても納得出来てなかったが、今になって全てを把握出来た気持ちになる。
なるほど、確かに無意味に傷が抉られるわ。
顔も知らねえモズとかいう男のところに潜入させていいのか。
つかカワイイ女が楽しみの一つってなんだ。
いい予感が1mmもしねえが、Aの言うことは俺も考えに至るところで、その方が都合がいいのも事実だ。
「…A、お前は別行動だ」
考えあぐねて捻り出した言葉に、銀狼が首を傾げた。
「確かに、あのアホほどデケエ宰相のキレがどれくらいかにもよるが、モズ、イバラ、キリサメを同時に警戒しながらっつうのは分が悪い」
「ハ！私だけならあるいはスピードで対処しきれるかもしれんがな。もし戦闘になり、皆を守りながらとなると確かに怪しいころだ」
「あくまで目的は石化武器だ。テメーら潜入組はキリサメに集中しろ」
うむ、と頷くコハクたちの横で、察しのいい賢者が軽く眉根を寄せる。
「…私が残りのモズとイバラを相手するの？」
不満と言うよりは不安に顔を歪ませる。
1対2っつう構図に引き腰になってんのは見りゃ分かるが、例え記憶がなくなっても…
「安心しまくれ。お前の頭ならこんな原始の宰相くらいだまくらかせる」
「…根拠は…」
「俺を信じる約束しただろ」
「…そうでしたね」とまだ不安が拭いきれない微妙な面持ちのAだったが、一緒に潜り込む面々をちらりと見たあと、観念したように小さく息を吐いた。
「アマリリスたちには追って司令を飛ばす。Aは細かく決めすぎっとボロが出るからな、臨機応変にやりやがれ」
「雑だなあ…」
困ったように口元に手を寄せつつも、反論はしない伏し目がちの黒曜石。
その頭を撫でようと手を伸ばしかけたが、寸前でやめた。
ラボカーで移動すればバレるから、アマリリスの乗ってきたカヌーに潜入組が乗り込む。
最初はAをツリーハウスにそのまま返すか悩んだが、Aがアマリリスの集落でいいと言い切ったので、まとめて移動して行くことになった。
きっと、なにか考えがあるんだろう。
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sora(プロフ) - 北さん» そして、この小説をきっかけにアニメだけではなく、原作まで手を伸ばしていただけたこと本当に嬉しいです。原作の彼らが大好き過ぎてできた作品なので、是非本編を片手に読み進めていただけると幸いです。宝島編はまだ続きますが、最後までよろしくお願いします。 (2020年8月2日 16時) (
レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 北さん» いつもご感想ありがとうございます。小さな手がかりからでも誕生日を当てられるくらい、彼も彼女のとの些細な日常を大切にしていると思います。いつも静かに寄り添ってくれていたからこそ、真正面からぶつかるのは、彼自身ドキドキしたかと思いますが。→ (2020年8月2日 16時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 実は私、アニメ民でほとんど内容を知らなかったんです。けれど、この小説を本当に楽しく読みたいと思い、漫画も読み始めてしまいました。（ついでに星の息も読み返してしまい追いつくのが大変でしたが）。これからも無理のない程度に頑張って下さい。楽しみにしています (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 千空が誕生日を当てたとき、なんてヤバイやつなんだ…と心から尊敬しました（一個前の作品と続けて読んだためこの章じゃないかもしれませんが）。本当にsora様の書くお話が好きでたまりません (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 完結お疲れ様です。お疲れ様でした。本当…もう…素敵でした…。私の語彙力では言い表せませんが、とにかく読んでいて幸せでした。愛史ちゃんの記憶が消えてしまってとても悲しいですが、記憶がなくなってもなお、千空を信用していてなんだかきゅんきゅんします。 (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年7月19日 22時
