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「ハ！千空の口の悪さは今更だ」
フォローでもなんでもないことを、鼻で笑いながら言うコハク。
…どうやらそうみたいですね。
石神千空という男が、本から読み取る以上に素直じゃないということはわかりました。
人を薔薇とか月とかには喩えるくせに…。
アマリリスが戻ってくるまで、コハクやスイカと一緒に海の際に座り込んで話しをする。
すると間もなくしてココナッツやレモンなどの果物をカヌーに乗せたアマリリスが戻ってきた。
「こんな非常事態でも後宮の美少女選抜とやらは実施するのか？」
片膝を立ててどっしりと構えるように座るコハクに「美少女の座り方…？」と引き気味のメンタリスト。
それでも顔立ちが可愛らしくてプロポーションも良いから許されることもある。
「やるよ。モズがやらないわけないもん」
岸にカヌーをつけながらアマリリスは当たり前のことのように言う。
…ま、確かに可愛い女の子に対する熱量が高いことは感じたけれど。
「モズは逆にもう強すぎて、宰相イバラと違って警戒とかなーーーんにもしないタイプだし、興味あるのはカワイイ子だけ」
「…よっぽど強いんだね」
逆らわない方がいいというのは、どうやら確からしい。
カヌーに乗せられている果物を見て、石神千空とメンタリストが駆け寄った。
この果物を使って、コハクを大改造するというのだけれど…
彼の話を聞けば、シャンプーにコンディショナー、香水、口紅、ファンデーション…あまりに原始の世界からはかけ離れすぎた現代グッズが次々に挙げられていく。
「これ全部作るんだよ…？！」
「あー昼までにな」
「なかなかに大変なのだなカワイイは…！」
ロードマップに書き記されている文字を追いかけていると、早速コハク大改造を始めたらしい石神千空が、彼女の髪を縛るしめ縄を解く。
すると、しめ縄が緩んだ瞬間、勢いよく爆発した彼女の髪がビンタよろしく彼の頬を引っ叩いた。
「アホほどエグいな癖毛！」
「千空ちゃんがそれ言う？」
「正解かもね、結んでたの」
重力に逆らって天をつく彼女の髪は、癖毛というよりも傷みが原因な気がした。
それは科学者も見抜いているらしく、櫛も通さない金髪を放置してラボカーの方へ歩いていく。
「どうするの？」
「まずはあの髪をなんとかする。手伝えA」
「いいけれど…」
手伝える範囲なら。
そう付け足す私に彼はニヤリと笑ってココナッツを手渡してきた。
「ココナッツオイルが要る。作れっか？」
「…作り方は知ってるよ」
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sora(プロフ) - 北さん» そして、この小説をきっかけにアニメだけではなく、原作まで手を伸ばしていただけたこと本当に嬉しいです。原作の彼らが大好き過ぎてできた作品なので、是非本編を片手に読み進めていただけると幸いです。宝島編はまだ続きますが、最後までよろしくお願いします。 (2020年8月2日 16時) (
レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 北さん» いつもご感想ありがとうございます。小さな手がかりからでも誕生日を当てられるくらい、彼も彼女のとの些細な日常を大切にしていると思います。いつも静かに寄り添ってくれていたからこそ、真正面からぶつかるのは、彼自身ドキドキしたかと思いますが。→ (2020年8月2日 16時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 実は私、アニメ民でほとんど内容を知らなかったんです。けれど、この小説を本当に楽しく読みたいと思い、漫画も読み始めてしまいました。（ついでに星の息も読み返してしまい追いつくのが大変でしたが）。これからも無理のない程度に頑張って下さい。楽しみにしています (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 千空が誕生日を当てたとき、なんてヤバイやつなんだ…と心から尊敬しました（一個前の作品と続けて読んだためこの章じゃないかもしれませんが）。本当にsora様の書くお話が好きでたまりません (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 完結お疲れ様です。お疲れ様でした。本当…もう…素敵でした…。私の語彙力では言い表せませんが、とにかく読んでいて幸せでした。愛史ちゃんの記憶が消えてしまってとても悲しいですが、記憶がなくなってもなお、千空を信用していてなんだかきゅんきゅんします。 (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年7月19日 22時
