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「俺らのことを忘れて、ゼロからスタートしてえならいい条件だろ」
…確かに、そうかもしれない。
このまま何もなかったことにして、第三の人生を歩むのも、ありなのかも。
でも、本当に？
カッとなって、思わぬことを言ってしまって、引っ込みがつかなくなってるんじゃ…？
「その代わり、答えられたら、最後まで俺を信じろ」
「…」
無言を肯定と捉え、石神千空は両手を腰に当て「制限時間は」と問うてきた。
「…じゃあ、朝を迎えるまで」
「ククク、随分猶予をくれるじゃねえか」
「…365日あるんだよ。当たる気がしない」
「それは俺の答えを聞いてから決めやがれ」
心配そうな面々を連れ、彼が踵を返す。
「どうするんだ」と問い詰められるみんなの背中を見送って、私はまた岩に背を預けて座り込む。
ああ…私のばか…
「で。あんな約束してどうすんの」
きつい眼差しを俺に向けてくるメンタリスト様は、随分ご立腹なようだ。
「だいたいさ、普通旦那なら最後まで妻の味方じゃなきゃだめじゃん。千空ちゃんはもうちょっと女心と交渉術を学ぶべきだと思うんだけどジーマーで！」
「んな面倒なもんに時間割いてる場合じゃねえだろ」
「文明復活までね！あーはいはい！分かってます！」
なんでテメーがそんなにキレてんだよ。
「だが、ああ言ってしまった手前必ず当てなければならんぞ」
「Aちゃんの誕生日なんて、誰も知らないよう…」
眉間にシワを寄せて唸るコハクと銀狼。
ソユーズも記憶を遡ってんだろうが、あの賢者が誰かに明かすとは到底思ってねえ。
「だから今からタイムリミットまで、必死に推理すんだろ」
「なんて崖っぷち…」
「問いなど無視して、君がAに話をつければいいのではないのか？！」
「スフィンクスの問に答えられなきゃ即ゲームオーバーなんだよ」
あいつの性格を考慮しても、今この瞬間に、なんとしてもAを繋ぎ止める必要がある。
「つうことで、テメーも考えろメンタリスト」
「俺も！？」
「気付いてねえフリしてんじゃねえぞコウモリ男。Aがあんだけ頑なになってんのは、テメーがけしかけたさっきの場面見てっからに決まってんだろ」
責任とれや。
笑顔で正論ぶちかませば、さすがのゲンも言い逃れが出来なかったらしい。
顔を覆って「あの瞬間に戻りたい…」と嘆き、大きなため息をついた。
「さっき、365日って言ったよね」
「た、確かに言ってたけど…それがどうしたんだ？」
「それだけで100億％閏日が除外される」
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sora(プロフ) - 北さん» そして、この小説をきっかけにアニメだけではなく、原作まで手を伸ばしていただけたこと本当に嬉しいです。原作の彼らが大好き過ぎてできた作品なので、是非本編を片手に読み進めていただけると幸いです。宝島編はまだ続きますが、最後までよろしくお願いします。 (2020年8月2日 16時) (
レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 北さん» いつもご感想ありがとうございます。小さな手がかりからでも誕生日を当てられるくらい、彼も彼女のとの些細な日常を大切にしていると思います。いつも静かに寄り添ってくれていたからこそ、真正面からぶつかるのは、彼自身ドキドキしたかと思いますが。→ (2020年8月2日 16時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 実は私、アニメ民でほとんど内容を知らなかったんです。けれど、この小説を本当に楽しく読みたいと思い、漫画も読み始めてしまいました。（ついでに星の息も読み返してしまい追いつくのが大変でしたが）。これからも無理のない程度に頑張って下さい。楽しみにしています (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 千空が誕生日を当てたとき、なんてヤバイやつなんだ…と心から尊敬しました（一個前の作品と続けて読んだためこの章じゃないかもしれませんが）。本当にsora様の書くお話が好きでたまりません (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 完結お疲れ様です。お疲れ様でした。本当…もう…素敵でした…。私の語彙力では言い表せませんが、とにかく読んでいて幸せでした。愛史ちゃんの記憶が消えてしまってとても悲しいですが、記憶がなくなってもなお、千空を信用していてなんだかきゅんきゅんします。 (2020年8月2日 0時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年7月19日 22時
