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安室side
『いった!!あんたもう少し優しく手当出来ないの!?』
「この僕が手当してやってるだけ感謝しろ。
大体、公安ともあろうお前が通り魔ごときにこんな傷ありえないな」
『そうやって言われると思ったから手当なんてして欲しくなかったのよ!!
私は格闘技とか苦手だし、あんたみたいにゴリラじゃないの!』
「ゴリラじゃない。イケメンゴリラだ」
『は?それゴリラじゃん』
すると早川のスマホが鳴る。
すごいデカイ着信音だな。切っとけよ。迷惑だろ。
早川は手当をしている最中にも関わらず電話に出る。
.....こいつ本当自由だな。
『○○さんから電話なんて嬉しいです』
電話を出た瞬間、声色を変えた。
声のトーンや調子は清楚な可愛い女子だが、顔は真顔。
良くそんな声と表情を変えられるな、と思わず感心してしまうほどだ。
『え?今から?行きます!嬉しいです!
はい、じゃあまた後で!』
そう言って早川は電話を切る。
そしてあからさまにいやそうな顔をしながら舌打ちをした。
「捜査か?」
『.....まぁね、暴力団の彼。今会いたいから来て欲しいだって。
はぁ、めんどくせぇ。仕事だから仕方が無いけど』
彼女はその猫かぶりの才能でハニートラップを得意としている。
するとまた彼女のスマホが鳴った。
『はい?もしもし?え〜!?○○!?うれし〜♡』
今度はギャル風に電話に出る。
『うん、ごめんね。今予定あって...また今度ね』
早川は電話を切るとため息をついた。
そう、彼女は捜査の為に何人もの顔を使い分けて何人もの彼氏が世界各国にいるのだ。
いつもいつも色んな別の男から電話がかかってきていつもいつもキャラを変える。
「......今お前何人と付き合ってるんだ?」
『丁度、100人よ』
じゃあ、私行かなきゃ。またね。
100人と言う数に驚いている俺に手を振って早川はポアロを後にした。
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なみ - とっても面白いです。更新楽しみに待っています!!続きが楽しみです! (2019年8月8日 10時) (レス) id: 0ffda98372 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO - 面白いです!更新待ってます! (2019年4月14日 21時) (レス) id: 5129f74190 (このIDを非表示/違反報告)
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