こんな私が現実（リアル）に恋とかありえないっ！2

10話 結局、夏休みの終わりもイケメン王子と一緒 ページ7

春side


春「A？」



さっきまで後ろに着いてきていた

Aの姿がなかった。


いつの間に………はぐれたのか？


当たりを見回してみるが、

やはりAの姿は見えない。



「おーい！しゅーん！」



名前を呼ばれた方へ振り返ると、

夏樹と天川がいた。



春「はぁ。やっと見つけた……」

夏「ごめんごめん。連絡しとくの忘れてた」


本当に反省しているのかケラケラと

笑いながら謝る夏樹。


ふと、天川が不思議そうな顔で

オレを見つめていることに気づく。



心「ねぇ。Aは？」

春「それが、お前ら探してる間に
いなくなってて」

夏「はぐれたのか？」

春「ああ」

心「探しに行こう！女の子ひとりじゃ危ないし」

春「うん」









Aside



桜木くんがいない。

どうしよう。さっき人とぶつかって

手を離しちゃったんだ。


あ、そうだ。

電話をすれば！って、私桜木くんの

連絡先知らなかった。


じゃあ心音に連絡してみよう。

もしかしたらもう桜木くんと

合流しているかもしれないし。


ケータイの画面を上から下へスクロールし

心音のケータイへと繋げる。

が、暫く(しばら)しても繋がらない。


そうか、ここは祭り。

今は人が多いから、電話も繋がらないのか。

仕方ない。あまり期待は出来ないけど。


メールを開き、どこにいるか簡単に

メッセージを送信する。


さて、いつ気づくかな。


心音はいつも着信音をOFFにしているため、

メールにはあまり気づかないのだ。


とりあえず、歩こう。もしかしたら

見つかるかもしれないし。


歩き回り少し小腹も空いてきたので

手元にある大量のクレープを消費する。



「A？」

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