私なりのケジメ ページ7
「で?Aちゃん今晩泊まる場所は決まってるのか?」
『いえまだ、あいにく手持ちも少ないですし安めの宿でも探そうかと』
「それならここに泊まるといい」
「それは名案でさァ」
『ここって屯所にですか?いやいや流石にそれは』
「俺も賛成だ」
『兄様まで…』
「安いホテルなんて信用ならねぇしな、金がねぇなら貯まるまでここに住めばいいだろ」
兄様私に対して甘すぎるのでは?ここは職場でしょうに
心の中で文句を言えども、口に出すことは出来ない。なぜなら3人とも嬉しそうなのだ、まあ局長である近藤さんが言ってるんだしいいか
『少しの間ですがよろしくお願いいします!』
私は3人に向かって深く頭を下げた。
「おう!よろしくな」
頭をそっと上げると3人は笑顔だった。なんかこうやって笑ってるの見るの久々だなぁ
その笑顔につられたのか私も笑顔になっていた。
「じゃあ、山崎あたりに準備させておくから食堂で飯でもどうだ?」
「そりゃぁ名案でぃ」
「久々に4人で食べるか!」
『あ、あの!部屋までお借りしているのに食事まで頂く訳には』
「そんなこと気にしてんですかィ?そういうのは全部土方に払わせときゃいいんでィ。外で飯食ったり服買ったりした時も全部土方にツケときゃどうにかなりまさァ」
「おい」
「土方さんだって妹の頼みとなれば断れないでしょ」
「…ッチ」
総悟は昔から兄様のことが気に食わないみたいだったけど、今でも健在なのね。
でも、兄様に頼ってばかりはいられない。私も早く仕事を探さないと
『分かりました、今回は兄様にご馳走になります。でも次回からは自分で支払います。』
「といってもうちは給料から天引き制だしな」
『では経理の方にお話を通しておいていただけますか』
「それは構わんが」
「Aそんなに気にしなくても俺は」
『いいえ、私はもう成人ですよ。いつまでも兄様に頼っていては兄離れもできません。これは私なりのケジメです。』
「あ、兄離れ…」
「土方の野郎固まってらァ。こりゃあいいや、A同盟を組もうぜ」
『え?』
「土方抹殺同名でさァ」
『そんなことに手なんて貸すわけな無いでしょう!!』
総悟は兄様の命をなんだと思っているの!?
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←暗殺は日常茶飯事
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪妃 | 作成日時:2020年3月29日 2時