暗殺は日常茶飯事 ページ6
「それでなんでわざわざこっちまで出向いてきたんだ」
『なんでって妹が兄に会いに来ては行けませんか』
「いやダメって訳じゃぁねぇけど、そんなことのためだけに会いに来る様なやつじゃねぇと思って」
『失礼ですね兄様。私は兄様のことを大切に思っているのですよ。まあ、実際のところ出稼ぎに来たんですけどね』
「え、じゃあしばらくこっちにいるのかィ?」
『あ、うん。部屋も借りようと思ってる』
「そうかそうか、何か困ったことがあったら言いなさい。協力しよう」
『近藤さんありがとうございます。』
「気にするな、Aちゃんは妹みたいなものだからな、ガッハハハッ!!」
「ちょっと待て…ひとり暮らしするってことか?」
『え?ええまあ、そうなりますね』
「んなこと許されるわけがねぇだろうが!!お前今すぐ帰れ!!こんな危ないところで仕事なんてさせられるか!!というかなんで1人でいんだよ、来た時点で俺を呼べよ!!」
『一人暮らしなんて今更じゃないですか!ミツバさんがいなくなってから、私一人で暮らしてましたけど!?というかいつまで私のことを子供扱いするつもりですか!!』
「どこからどう見ても子供だろうが!!」
「あーまた始まった」
「昔っから喧嘩が始まると長かったよなぁ」
「懐かしい光景ではあるんですけどねィ、ちっとうるせぇや」
兄様と言い争っているといきなり視界が真っ暗になった。直後に大きな爆発音と火薬の匂いが立ち込める。
何が起きたのか全く理解出来ずにいると、肩を鷲掴みにされ強く揺さぶられた。
「A大丈夫か!?怪我とかしてないよな!?」
『うっ…兄様、そんなに揺すられるとっ気持ち悪く…』
「ああ、わ、悪ぃ」
揺れは納まったが平衡感覚が戻ってこない。一言くらい兄様に文句を言ってやろうとするがそれは叶わなかった。
「総悟お前何考えてんだ!!」
「ありゃ生きてやしたかぃ、随分とやかましかったもんで」
「だからってバズーカぶっ放つやつがどこにいんだよ!!」
「ここにいまさぁ」
「というか、近藤さんも止めてくれ!!」
「ははは、こればかりは治らんだろ」
『あ、兄様は、このような事は日常茶飯事に起きているのですか?』
「まあな」
自分のことを心配してくださるのは嬉しいけど、兄様はもっとご自身の身を案じた方がよろしいのでは?
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作者名:雪妃 | 作成日時:2020年3月29日 2時