茶番はあまり長いと飽きられる ページ2
ドタドタとうるさいほどの足音が聞こえる。おい何してんだよ。一人の足音がこちらに向かっている。やっと戸が開いた。
「す、すみません。ちょっと手が離せなかったもので」
『いえ、お気遣いなく』
社交辞令でこうは言ったが、何が起こっていたのかだいぶ気になる。スリッパを出して出迎えてくれたメガネ君。君はどのくらい目が悪いのかというのも気になって仕方がない。
いつ聞いてみようかなどと様子をうかがっている間に、奥に通された。
そこには奇抜な髪色をした可愛い女の子と、くねくねと曲がりくねった髪型をした男がいた。
メガネ君が席まで案内してくれる。天パさんは坂田さんといい、奇抜な髪色の子は神楽ちゃんといい、メガネ君は志村君というらしい。
坂田さんは少し気だるげに依頼内容を聞いてくれた。話し終わったところで神楽ちゃんと目があったので、笑顔で対応する。すると、つばをはかれた。は？
「俺イケメンですってカ、気持ちわりぃ」
「神楽やめろよ。髪がストレートだからイキってんだよ、悲しいやつなんだよ。サラサラストレートだから、いい歳こいて道にも迷うんだ」
「ちょっ二人とも何いってんですか！？」
志村くんは俺の顔についたつばをふきとってくれる。あーあんまり強くこすらないでほしいんですけど、化粧が落ちゃう。
「というか、なんで真選組なんてところに行きてぇんだ。あんなとこよっぽどのことがない限り行く用事なんてねぇだろ」
『親族が居りまして、寄ったついでにあいさつをと』
「税金ドロボー共の親族ゥ！？」
『ええまあ』
「じゃあなにか、あのバカどもの中に兄でもいるってのか」
『はい』
おいおい、兄様。あんたが所属してるところかなり評判悪いぞ。警察として大丈夫なのか！？
「俺はあんなところ二度とゴメンだ」
「私もネ」
「ええ！？これは仕事なんですよ！！」
『なら、志村君が案内してくれないかい？』
「そうだぞ新八！この仕事はお前にしかできない仕事だ」
「いや、誰でもできるでしょ」
「何言ってるネ！メガネだからできるんだろうが」
「メガネ関係ねぇよ！！」
うん、茶番はいいからさっさと案内してほしいんだが
年下はいつまで経っても子供→←空は青いときもあれば赤いときもある。
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作者名：雪妃 | 作成日時：2020年3月29日 2時
