俺とヌナのストーリー＊TH＊ (ページ28)

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【まだメディアに顔を出してなかった私を、

私と交際していたという事を、

彼は"記者との取引"で守ってくれました。】

【怒りや悲しみを覚える方も

いらっしゃると思います。

本当に申し訳なく思っております。】

【これからは彼を全力で守り抜き、

彼には皆様に愛を届けてもらえるよう

支えていきます。

暖かく見守っていただけると幸いです。】

そう書かれたヌナの文章。

守るのは俺がしたいんだけどなぁ...。

そう思う反面、なんだか嬉しかった。

それを各メディアに送って。

そして夜。

ヌナと事務所に向かうと各メディアの方が

入り口前に、カメラ、マイクを持ち待っていた。

『Vさん！ミジュさんとの交際しながら

Aさんと交際しているんですか！？』

『Aさん！どうして今、Vさんと

交際している事を公表しようと思ったんですか！？』

質問してくる記者達に

『詳しくは後ほど、きちんとお答えいたします。』

ヌナが答えて中に入ると

ロビーにディスパッチの女記者と

新人アイドルが立っていた。

『やってくれましたね...。』

鼻で笑うと記者と...

『オッパ！酷いｯ！
わたし、オッパのこと好きだったのに！
せめて私との関係が終わるまで
付き合ってるフリしてよ！』

悔しそうに俺に向かってきた新人アイドル。

別に叩かれてもいいや...

そう思って突っ立っていると

『もう...嘘はつきたくないんです...

つかせたくないんです...』

ヌナがスッと俺の目の前に立ち、2人に言った。

バチンと新人アイドルにビンタされたヌナ。

『お前っ、何や』

『テヒョン！....深呼吸してて。

...ミジュさん、でしたよね。

あなたはこんな事しなくても、充分素敵です。

あなたと彼のツーショット写真を見た時、

凄く綺麗な子だなって、

愛される笑顔をしているなって思ったんです。

でも...』

そして耳元に顔を近づけ何かを呟いたヌナ。

その子は眼を見開き目に涙を浮かべた。

『ふ、ふざけないでよ...なんなよの...

そんな自信、どっから湧き出るのよ...』

キッとヌナを睨み事務所から出ていった。

たくさんのフラッシュを浴びながら...。