弟のように:: 月浪トウマ ページ12
僕はAに抱きしめれている。
そう考えると少し恥ずかしい。
「うん。いいよ。Aが義経に会いたいならまたいつでも言ってね」
「ありがとう」
「ねぇ、聞いてもいい?」
「なに?」
「Aは義経に会いたいから僕のところに来たの?」
僕がそう言えばAは目を丸くした。
「僕に会いたいからじゃなくて?」
どうしてこんなことを言っているのだろうと自分でも思った。
僕の言葉を聞いてAは微笑を浮かべた。
「そんなことないわ。私はあなたにも………トウマにも会いたいのよ?いいえ、トウマに会いたいから来たの」
その言葉が嬉しくて。少し胸がドキドキして……僕は彼女の背中に腕を回した。
「トウマは甘えん坊さんなのね」
Aが僕のことを今抱きしめているのは弟として。でも、いずれは弟としてではなくもっと違う風に………恋人になれたらな、なんて思った。
「そうだ!今日はトウマの好きなピザを食べようね」
どうやら今日は彼女の手作りピザのようだ。
嬉しい。さっきから嬉しいという気持ちしかない。
「A」
「なぁに?」
「ありがとう……」
「ふふっ……急にどうしたのよ」
しばらくしてピザができあがった。
「美味しそう!」
「遠慮なく食べてね。トウマのためなんだから」
『トウマのため』という言葉が頭をぐるぐるする。
「トウマ、はい、あーん」
「……え」
「嫌だった?」
「そんなことない!」
僕はAにピザを食べさせてもらった。いつもよりピザが何十倍も美味しかった。それはAが作ってAが食べさせてくれたからだろうけど。
「A、ありがとう」
「私こそありがとう」
A………大好き。
今は弟のように扱われてもいい。
弟でもいいと思う。
でも、いつかは……………。
Fin
リクエストありがとうございました(*´ω`*)
甘々だったでしょうか(;´д`)
30人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くるにゃん - すみません!ありがとうございます!! (2018年8月13日 10時) (レス) id: e3284b78bd (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - くるにゃんさん» 了解です!これの続々編で書かせていただきますね♪ (2018年8月12日 19時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
くるにゃん - リクエストいいですか? ハルヤの激甘お願い致します! (2018年8月12日 18時) (レス) id: e3284b78bd (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - アミュレットさん» アミュレットさんのリクエスト続編の方で消化しました!ぜひ読んでくださいませm(__)m (2018年7月13日 11時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
寝高麗☆とらじろー - アロアさん» ですよね!!トウマって、クールだと思いますよね!! では、続編でも頑張って下さい!! 楽しみにしてます!!(*´∇`*) (2018年7月10日 18時) (携帯から) (レス) id: e5ef8f5494 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アロア | 作成日時:2018年6月13日 17時